2018-01-17 12:57:00

チリ訪問:教皇、南部テムコでミサ「一致を作り出す人に」


チリを訪れている教皇フランシスコは、南部の都市テムコでミサをとり行われた。

1月17日、チリ司牧訪問3日目に入った教皇は、午前、首都サンティアゴの空軍基地から特別機で、およそ670Km南のテムコに向かわれた。

ラ・アラウカニア州の州都テムコは、人口約28万人の都市。マプチェ族が先住していたこの地域には、現在もその文化・伝統が色濃く残されている。

教皇はテムコの空港でミサを捧げられた。このミサには、アラウカニア地方の先住民族の代表らも参加した。

人々の発展を意向とするこのミサの中で、教皇は説教を通して、人間の尊厳の擁護や一致の構築を呼びかけられた。

教皇は、アラウカニアの素晴らしい風景の背後に、人権の重大な侵害に苦しみ、多くの不正義の重荷を毎日背負う人々の存在を見つめ、これらの人々の苦しみのために祈るよう招かれた。

土地を奪われ、追放され、その回復を願う人々の重い苦しみに心を寄せつつ、教皇は一致と和解のプロセスを脅かすあらゆる形の暴力に注意するよう促された。

相互理解の文化は、暴力と破壊を基礎には成り立たない、暴力は暴力を生み、正当な理由をも最後には誤ったものにしてしまうと警告された。

一致のための対話を諦めないよう励まされた教皇は、紛争と分裂が勝つことがないようにと願われた。

また、教皇は、一致とは画一性でないと指摘すると共に、「すべての民族・文化はそれぞれ社会に貢献している。文化に優劣をつける論理に組してはならない」と話された。

この地が美しいものであり続けるために、わたしたち一人ひとりが互いの違いを尊重し、希望のもとに、一致を作り出す人となっていかなければならないと、教皇は説かれた。

ミサ終了後、教皇はアラウカニアの住民を代表する人々と、聖十字修道女会が運営する教育施設、カーサ・マードレ・デ・ラ・サンタ・クルスで昼食を共にされた。

 








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