2018-01-17 12:52:00

チリ訪問:「未来を生み出そう」教皇、受刑者たちに励まし


教皇フランシスコは、チリの首都サンチアゴで、刑務所を訪問された。

チリ司牧訪問2日目、1月16日午後、教皇が訪れたのは、サンチアゴ市内の女性刑務所「サン・ホアキン」。

教皇と受刑者との出会いが行われた刑務所付属の体育館内は、手作りの天井飾りや、造花、折鶴でいっぱいに彩られ、この日を心待ちにした受刑者たちの喜びが表されていた。

到着した教皇は、子どもを抱いた女性たちをはじめ、およそ600人の受刑者の熱い歓迎を受けた。

受刑者や刑務所関係者らの代表の挨拶に続き、教皇は受刑者らに向け、温かい勇気付けの言葉を向けられた。

受刑者たちの多くは子を持つ母親であることに触れながら、教皇は「皆さんは、命を与えるということがどういうことかを知っているでしょう」と語りかけられた。

そして、「今日、わたしは皆さんに、未来を生むということをお願いしたいのです。その未来を育て、広げて欲しいのです。皆さんのためだけでありません、皆さんの子どもたち、社会のためにです。皆さん一人ひとりが持っている、未来を生み出すという力に、わたしは呼びかけたいと思います」と話された。

また、教皇は刑期中の自由がない状態は、夢や尊厳を失うということを意味しないと述べ、受刑者の尊厳は侵害されないだけでなく、守り、大切にされるべきと強調。

「未来のない刑、未来のない判決は、人間的ではなく、一つの拷問です」「社会に対して払うべき罪の代償には、社会復帰という地平線が見えなくてはなりません」と、教皇は、受刑者自身が、そして社会が、受刑者らの社会復帰へのプロセスを積極的に求めていく必要を説かれた。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.