教皇フランシスコは、7月5日、エルサレムで行われた「スコラス・オクレンテス基金」の会議参加者にメッセージをおくられた。
「スコラス・オクレンテス」は、「出会いの学校」を意味する。同基金は、教皇がブエノスアイレスで大司教として司牧していた時から推進してきた活動を基礎に、2013年8月、教皇庁立基金として設立された。
その主な目的は、宗教の違いや、公立・私立の区別を超えた学校や教育機関のネットワークを通して、平和と出会いの文化を育てることにある。
今月2日から5日にかけて、エルサレムのヘブライ大学で、「大学と学校の間で、出会いの文化を通じて平和を築く」をテーマとした、スコラス・オクレンテスの会議が行われた。
最終日、教皇は会議に参加した大学関係者、イスラエルとパレスチナをはじめとする世界各国の青少年に、ビデオを通しメッセージをおくられた。
教皇は、この催しが参加者らにとって、互いの違いを乗り越えた一致の体験となったことを願われた。
互いに「裸眼」で相手を見つめることが「出会い」を生むと述べた教皇は、相手に自分の人生を開き、曇りのない目で見つめ合うことは、自分にとって、また相手にとってその出会いに「意味」を与えると話された。
まだ知らないこと、知らない人に自分を開かせ、先入観から解放された世界で、夢を抱いたり、新しい道を求めることを可能にする、スコラス・オクレンテスはこうしたことが教育であると直感していると、教皇は話された。
現代の世界は異質な存在に怖れを抱き、この怖れから壁を作り、最後には敵対という悪夢に陥ると教皇は指摘。
「世界は自分の殻から外に出て、出会うことを必要としている」と呼びかけられた。
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