2017-02-28 17:36:00

教皇「貧しい人々の大きな尊厳に気付くことが大切」


教皇フランシスコは、イタリアの雑誌インタビューで、人々に寄添うことの大切さについて語られた。

教皇がインタビューを受けた雑誌「スカルプ・デ・テニス」は、ホームレスや社会的に疎外された人々の支援を目的としている。

1994年にミラノで刊行され、1996年に発行元をカリタス・アンブロジアーナ(ミラノ教区カリタス)に移した後、トリノ、ナポリ、ジェノバでも発行が広がり、2008年よりカリタス・イタリアの支援を受け、国内の他の都市でも地方版の編集が進んでいる。

インタビューの中で教皇は、この雑誌の名前「スカルプ・デ・テニス」(テニス・シューズ)にかけて、「他人の靴に自分の足を合わせるのは、容易なことではありません」と述べ、エゴイズムの奴隷となり、人々の苦しみに寄り添えず、言葉だけで終わってしまうわたしたちは、「他人の靴を履くことの大変さを学ばなければなりません」と話している。

教皇はホームレスの人に出会う時、「こんにちは。いかがですか?」と声をかけると言い、ホームレスの人たちは、「自分に人間として話しかけているのか、そうでないのか、話しかける人の目的が何であるのかをすぐに理解します」と語り、貧しい人たちが持っている大きな尊厳にわたしたちが気付くことの大切さを示している。

イタリアの教会が貧しい人たちを受けいれていることに、教皇は満足を表明。困窮した人にただお金をあげればよいというのではなく、その人の目を見つめ、手に触れる態度が重要と話された。

ヨーロッパに流入する移民について教皇は、これらの人々は戦争と飢餓から逃れてきたのであり、わたしたちは何らかの形で彼らの土地から搾取しているという意味で、彼らの貧困の原因にいわば手を貸しており、その一方で、彼らが利益を得られる形での投資を行なっていないと指摘した。

教皇はこれらの人々は、移住し、受容され、支援される権利を持っていると述べつつ、移民の受け入れは、受容可能な数に慎重である必要があるが、一番大切なことは社会に統合する過程にあると強調された。








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