2016-10-27 16:13:00

教皇「男女それぞれの尊厳を認め、その相互関係を価値付けよう」


教皇フランシスコは、10月27日、教皇庁立ヨハネ・パウロ2世研究所の関係者と交流された。

この出会いは、今年創立35年を迎える同研究所の、新年度開講を機会に行われた。

教皇は関係者への挨拶で、結婚と家族についての研究を目的に同機関の創立を強く望まれた聖ヨハネ・パウロ2世の先見性を称賛。この研究所の存在は、人間社会、特に社会の基礎となる男女の結婚に対する教会の関心を表すものであると述べられた。

今日、夫婦や家庭は様々な危機にさらされていると述べた教皇は、その主なものとして、自己愛的な個人主義や、他者への責任を負わない自由の概念、共通善への無関心、家族の形成を直接脅かすイデオロギー、多くの家庭の未来を不安にする貧困問題などを指摘された。

不安定と無秩序が個人の愛情と生活に影響を与えることで、家庭や社会の絆が弱められ、「わたし」を「わたしたち」に、「個人」を「社会」に優先させる風潮が高まっていることを教皇は憂慮された。

また、教皇は男女それぞれの尊厳を認め、その相互関係を正しく価値付けることの必要を説き、男女の違いを考慮せずに人類を深く知ることはできないと述べられた。

こうしたことから、教皇は男女の相互尊重を弱める原因となる問題を解決せずに、男女の違いを消し去ろうとする傾向に当惑を表された。

家庭問題において神学と司牧が共に歩むことの重要性を示された教皇は、教会全体のために同組織の研究を励まされた。








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