2016-09-30 17:21:00

ジョージア訪問:教皇、トビリシに到着、大統領府で歓迎式


教皇フランシスコは、9月30日、ジョージア(グルジア)とアゼルバイジャンの2カ国訪問を開始された。

イタリア時間30日午前ローマを出発された教皇は、同日午後、最初の訪問国ジョージアの首都トビリシに到着された。

教皇はトビリシ国際空港でマルグヴェラシヴィリ大統領夫妻と全ジョージアのカトリコス総主教イリヤ2世の出迎えを受け、歓迎式に臨まれた。

この後、市内に入られた教皇は、まず大統領官邸にマルグヴェラシヴィリ大統領を表敬訪問され、大統領と個人会談を行われた。

続いて官邸の中庭で、教皇はジョージアの各界要人・外交団を前に挨拶をおくられた。

この席で教皇は、文明と文化の出会いと交流の地、聖ニロの宣教によって4世紀から息づく長いキリスト教の歴史を持つ国、ジョージアを訪れた喜びを述べられた。

また、教皇は聖ヨハネ・パウロ2世の1999年のジョージア訪問を思い起こすと共に、昨年の大統領のバチカン訪問を感謝。同国と教皇庁の友好関係に言及された。

ヨーロッパ文明の影響を豊かに受けつつ、地理的にヨーロッパとアジアを結ぶ橋としての位置にあるジョージアが、民族の交流の地として異なる世界と対話してきた、その長い歴史を教皇は見つめられた。

独立から25年、この間ジョージアの国民が自由を再び見出しながら、民主制の構築と社会の発展に努めてきたことを教皇は評価された。

そして、同国がこれからも平和と発展の道を歩む中で、すべての人に寄添い、安定と平等、法の尊重のもと、皆に機会が与えられる社会の構築を目指して欲しいと希望された。

さらに、教皇は真の発展のためには、すべての民族、国々との平和な関係が不可欠と指摘。国際法に基づき、互いの主権を尊重し、理解し合う関係を育むことの必要を示された。

世界の様々な場所で、自分と異なるものを認めない風潮が広がっていることを懸念される教皇は、市民間の対話のあるところに、理性や穏健さや責任が育ち、民族・言語・政治的信条・宗教の違いは、互いを豊かにし、共通善に寄与するものとなると話された。

カトリック教会が、当局や、ジョージア正教会をはじめとする諸教会・諸宗教との協力のうちに、ジョージアの社会に奉仕することを願われた教皇は、同国に神の祝福と、平和と発展の賜物を祈られた。








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