2016-08-19 14:56:00

教皇、リミニの「ミーティング」にメッセージ「対話を通して、互いに豊かに」


教皇フランシスコは、イタリア・リミニで開幕した交流・対話イベントにメッセージをおくられた。

毎夏リミニで行なわれる「市民間の友情のためのミーティング」は、カトリック系組織主催のイベントで、講演、討論会、ワークショップなど様々な体験を通して、国籍・民族・宗教・文化を超えた、人々の活発で実りある交流を目指している。

第37回目を迎える今年のミーティングは、「あなたはわたしにとって大切な人」をテーマに、8月19日から25日まで開催される。

参加者に宛てたメッセージで教皇は、自分に関係無い物事に対して世界を閉ざしてしまう人々が多い現代において、今回のミーティングのテーマは「勇気あるもの」と評価。

実際、個人主義は、人々の限界や短所を取り上げながら他人を遠ざけ、互いの豊かな違いを活かし合いながらそれぞれが自由に共存するという願望を弱めてしまうと危惧された。

そして、平和や安全への脅威を前に、人は自分の存在の危うさから、他人を恐れ、自分の生活空間を侵害する敵として見なすようになっていると教皇は警告。

大きく変わる時代の波に、すべての人が巻き込まれている状況において、自分一人が、自分の力だけで助かろうと考えるのは思いあがりであり、すべての紛争の根底にはこうした人間の高慢さがあると指摘された。

このような風潮の中、教皇は改めて「対話」の重要性を強調。他人に対し自分を開くことは、わたしたちの眼差しをより豊かにし、他の人々の実際の姿、経験、態度の裏にある背景などを理解させてくれると記している。

真の出会いは自分のアイデンティティを浮かび上がらせると共に、他人の身になってその立場を考えることを助けてくれると述べた教皇は、対話を通して、互いに豊かになるための新しい歩みを始めるよう、参加者らを励まされた。

 

 








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