2016-06-24 17:03:00

教皇、エチミアジンのアルメニア使徒教会カテドラル訪問、到着の挨拶


教皇フランシスコは、6月24日、アルメニア司牧訪問に出発された。

教皇の同国訪問は26日まで、3日間にわたるもの。

イタリア時間24日午前9時、教皇は特別機でローマを発ち、現地時間同日午後3時に、アルメニアの首都エレバンのズヴァルトノッツ国際空港に到着された。

空港で教皇はサルキシャン大統領夫妻と、アルメニア使徒教会における全アルメニア人のカトリコス・ガレギン2世の歓迎を受けられた。

この後、教皇は首都エレバンから西方約20kmの都市エチミアジンに向かわれた。

エチミアジンは、アルメニア使徒教会のカトリコス座が置かれ、人口の90%以上をアルメニア使徒教会の信者が占める同国の宗教的中心地となっている。

ガレギン2世に伴われ、アルメニア使徒教会の大聖堂を訪問された教皇は、聖堂の内外で大勢の市民に迎えられた。

カトリコスと教皇は祭壇の前で抱擁を交わし、旧約聖書・詩編122「主の家に行こう、と人々が言ったとき、わたしはうれしかった」を交互に朗誦した。

ガレギン2世の歓迎の言葉に続き、教皇は到着の挨拶で、アルメニア国民の歴史と精神性を証しするこの聖なる場所を訪れたことは、神からいただいた貴重な恵みと感動を表明。ガレギン2世の招きを友好と兄弟愛のしるしとして、感謝を述べられた。

教皇はアルメニアのキリスト教信仰が同国に与えたアイデンティティーと、国家間におけるキリストのメッセンジャーとしての役割に言及。

歴史の試練の中で同国を照らし支え続けたその信仰を称えると共に、ローマ帝国がキリスト教をまだ迫害していた時代、アルメニアが301年、先駆けて最初のキリスト教国となったことを神に感謝された。

アルメニアのキリスト信仰は状況や条件によって着脱する服のようなものではなく、アイデンティティーとして現実に根差し、喜びと犠牲をもって守り抜いてきた大きな恵みであると述べた教皇は、1700年以上前に受けた洗礼の豊かさを、聖人や殉教者たちと共に証しし続けてきたその輝ける信仰を神が祝してくださるようにと祈られた。

教皇はまた、カトリック教会とアルメニア使徒教会の、誠実で兄弟的な対話を通したエキュメニカルな歩みに触れ、「すべての人を一つにしてください」とイエスが祈った一致の実現のためにさらなる聖霊の助けを願われた。

分裂と紛争、物質的・精神的貧しさ、人間の搾取に傷ついた世界において、キリスト者たちは相互の尊敬と友好的な協力を通して、キリストの復活の真理と力を輝かせる必要を教皇は説かれた。

そして、キリストのすべての弟子たちが完全な一致への努力を新たにし、共通善への協力を強めることは、暗い夜の闇を照らす光となり、愛と相互理解のうちに生きることへの呼びかけとなるだろうと話された。








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