2016-05-20 17:50:00

教皇「平和のために、対話と連帯の推進を」6カ国の新大使に


教皇フランシスコは、5月19日、6カ国の駐バチカン新大使に挨拶をおくられた。

この日、信任状奉呈のためにバチカン宮殿を訪れたのは、エストニアのヴァイノ・レイナルト大使(53)、マラウイのミシェル・バルス・カンファンベ・コーマ大使(69)、ナミビアのアンドレアス・B.D.グイベブ大使(62)、セーシェルのトーマス・セルビィ・ピレー大使(53)、タイのノパドル・グナヴィブール大使(49)、ザンビアのムエバ・シチャパ・キコンデ大使(52)。

大使らへの言葉で、教皇は特に平和への奉仕と、移民の受け入れに重点をおいて話された。

わたしたちは、国籍・文化・宗教の違いにも関わらず、人類として一致し、社会と自然のために尽くすよう招かれていると教皇は強調。

世界で多くの人が紛争に苦しみ、移民を余儀なくされ、経済不安の中にある今、これらの問題について考え議論するだけでなく、困窮する兄弟姉妹たちに具体的な連帯を示すことが急務となっていると話された。

そして、そのためには、皆が協力して働き、市民自身が平和の作り手、社会正義の推進者、わたしたちの共通の家である地球の保護者となれるよう励ます必要があると述べられた。

細分化・分極化する現代社会の中で、人々が厳しい現実に対し距離を置き、テロを恐れ、移民の増加が自分たちの文化や経済の安定を脅かすことを心配する傾向に、教皇は一定の理解を示しつつも、すべての人の権利と必要が尊重され、そのための支援が与えられるよう、賢明さと憐れみをもって問題に立ち向かうことを願われた。

また、暴力や強制的な移民の悲劇に苦しむ人々の危機的状況を広く知らせるためにも、わたしたちは彼らの声無き叫びの、声となっていかなければならないと話された。

対話の文化の構築が、移民の社会への順応を助けると同時に、彼らのアイデンティティーを守ることにもなると説く教皇は、もし無理解と恐れが勝るとすれば、それはわたしたち自身、わたしたちの文化・歴史・伝統が弱体化し、平和が危ぶまれていると考えるべきとも話された。

教皇は、対話と連帯の推進によって、人類の優れた面を引き出し、すべての人々のための恒久の平和を保証することができるようにと、大使らを励まされた。

 








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