2016-05-13 18:20:00

教皇、女子修道会の総長たちとお会いに、教会における女性の役割を共に考える


教皇フランシスコは、5月12日、女子修道会の総長たちとの出会いを持たれた。

世界の女子修道会の総長・責任者らによる国際女子修道女会総長連合は、9日から13日までローマで会議を開催。総長らは、この日、バチカンのパウロ6世ホールで教皇との集いに参加した。

この集いは非公開の形で行われ、教皇は参加者との質疑応答を通して、女子修道会の抱える問題や、教会における女性の役割を共に考えられた。

教皇と総長たちとの生き生きとした対話では、教会の決定プロセスにおける女性の立場、典礼における女性の役割、修道会の経済問題、カリスマに応じた活動など、様々なテーマが挙げられた。

例えば、教皇は、教会の決定プロセスにおいて女性は除外されているとはいえないが、女性の導入は少ないと述べ、決定事項の実践だけでなく、構想の段階においても、その考察と議論の中に修道女・女性信者も、女性の視点を活かして参加すべきと述べられた。

また、ミサの説教を女性がする可能性について問われた教皇は、女性が、修道女であれ信者であれ、みことばの祭儀で説教をすることには問題が無いが、ミサはみことばの祭儀と聖体祭儀が一つになったものであるために、典礼・教義上の問題が生じると述べた。そしてミサを主宰するのはイエスであり、司教と司祭はイエスのペルソナのもとにミサを司式すると説明された。

教皇はフェミニズムの誘惑に注意しなければならないとし、「教会の中の女性の役割は、フェミニズムにあるのではなく、権利です」と強調。「それは、聖霊が与えたカリスマと恵みと共に、洗礼を受けた女性が持つ権利です。フェミニズムに陥ってはいけません。これは女性の重要性を矮小化してしまいます」と話された。

女性にも終身助祭への道が開かれるかどうか、これについて研究する委員会を作ることができるか、との質問に、教皇はかつてシリア人神学者とこの問題について対話した内容を思い起こしながら回答。

一時期、初代教会に「女性助祭」と呼ばれる人々がいたが、彼女たちの役割は明らかではなく、また、教会の助祭職について書かれた本はいくつかあるが、女性助祭の存在ははっきりしないと話された。

教皇は、教理省にこのテーマについて研究するよう依頼すると共に、この問題を研究する正式な委員会を設け、この問題を明らかにすることは、教会のためにも良いだろうと述べられた。

バチカン広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、この集いで言及された女性助祭問題について、教皇はこの問題を研究するための委員会を設けたいと述べたのであり、女性を助祭に叙階するとも発言していなければ、まして女性司祭について話したのでもないと、コメントした。








All the contents on this site are copyrighted ©.