2016-04-21 14:48:00

教皇、カリタスの司牧・教育的使命を強調


教皇フランシスコは、4月21日、イタリアのカリタス関係者らに挨拶をおくられた。

カリタスはカトリック教会の社会・福祉支援組織で、165各国が加盟する国際カリタス(本部:バチカン)をはじめ、各国のカリタス、教区カリタス、小教区のカリタスまで様々な団体・活動形態がある。

このほどイタリア各地で活動する教区のカリタス関係者らが一堂に会し、ローマで全国会議が行われた。

会議参加者らへの言葉で教皇は、福者パウロ6世が1971年に司牧と教育を目的に「カリタス・イタリアーナ」を正式に発足させて以来、今年で45年を迎えることに触れられた。

そして、1972年、イタリアのカリタスの初の全国大会でパウロ6世が掲げた「時代と必要に即した形において慈愛の業を行なう意義と義務を地方教会と個々の信者に喚起する」という目標を教皇はここで改めて示された。

カリタスの教育的使命は常に、教会における一致と、イエスがわたしたちに特別な助けと寄添いを願う貧しい人々をはじめ、すべての人々に対する具体的な愛の業を広い視野を持って行なうことにあると教皇は話された。

また、カリタスの活動について「それは、信仰から生まれる業です。最も苦しんでいる人に対する思いやりの表現としての、教会の業です。貧しい人々が尊厳をもって生活できるように助け、キリスト共同体がキリストに続いて歩み、市民社会が自覚的にその義務を負うことができるようにとの、教育的行為です」と言った、前教皇ベネディクト16世の言葉を思い起こされた。

教皇はカリタスの目指すものは、これらの活動が信者一人ひとりの、すなわち教会全体の業となっていくことであると強調。そのためにも共同体が愛のうちに成長するよう促し、貧しい人々に常に寄添い、自国のみならず世界の兄弟たちの状況を読み取り対応できる新しい道を見出していかなければならないと説かれた。

不平等や、経済・食糧・環境問題、戦争、難民など、今日の世界状況を前に、文化と民族間の尊重と兄弟愛に満ちた出会いを育み、「統合的エコロジー」のために自然への配慮を推進する必要を指摘された教皇は、福音的方法で対話と和解を世界に働きかけながら、キリストの平和のために働いて欲しいと、カリタスの関係者らを励まされた。

 








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