2016-04-19 18:06:00

「共に歩むことで勇気を」教皇、イエズス会の難民支援センターに


教皇フランシスコは、4月19日、イエズス会の難民支援センターにメッセージをおくられた。

イエズス会難民サービス(Jesuit Refugee Service)は、難民に寄添い、奉仕し、その権利を守ることを目的とするカトリック系の国際組織で、現在50カ国以上で活動している。

ローマには活動拠点として1981年に創立された「チェントロ・アスタッリ」がある。同センターでは、到着直後の難民に必要な環境を整える「第1段階支援」、そして社会に溶け込むための手助けをする「第2段階支援」を行なっている。教皇は2013年に同センターを訪問し、難民らとの出会いを持っている。

「チェントロ・アスタッリ」では、2015年における難民と難民認定申請者たちの状況をまとめた「2016年度報告書」を発表。これに対し、教皇はビデオを通し、難民と同センターの関係者に励ましを述べられた。

教皇は、「いつくしみの聖年」である今年、創立35年を迎える同センターにおいて、難民と関係者らが常に「一つの民」として歩んできたことを喜ばれた。

センターを訪れる難民の一人ひとりに、神の御顔と傷ついたキリストの体を見ると述べた教皇は、また、難民たちの苦しみと希望はわたしたちがこの地上の寄留者、巡礼者であることを思い出させるとも話された。

難民の人々に対し、教皇は今日の社会の無関心と閉鎖性について赦しを乞い、難民の存在によって生活が変化することを恐れるメンタリティーを指摘。

難民は重荷や負担ではなく、一つの賜物であると教皇は述べ、一人ひとりが遠い人民を結ぶ橋となり、異なる文化と宗教の出会いを作り、人類という共同体を再発見することに寄与できると説かれた。

イエズス会の総長であったペドロ・アルペ神父がこの難民センターを預言的な視野のもとに創設したことを思い起こしながら、教皇は「共に歩むことで勇気が生まれる」という事実を証しする、同センターのすべての関係者の努力に感謝を表された。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.