2016-01-28 15:00:00

「弱い者の尊重を」教皇、イタリアの生命倫理委員会に


教皇フランシスコは、1月28日、イタリアの生命倫理委員会の関係者とお会いになった。

イタリアの生命倫理委員会は、生命と健康に関わる科学技術における倫理問題を検討するために、1990年に設立された政府の諮問機関。

バチカン宮殿で行われた関係者との集いの席で、教皇は生命の大切さを説きながら、声なき弱い者を尊重し、人間に対する科学の乱用がないようにと願われた。

教皇は、今日広がる「切り捨ての文化」の中で、ヒト胚が捨てられる物のように扱われる恐れがあると警告。同様に、病者や高齢者たちが疎外される現代の傾向を憂慮された。

科学は人間に奉仕するという目的を持ち、人間が科学の道具になってはならないと教皇は述べ、生命科学が商業目的に牽引されることがないよう、人間と倫理をめぐる複雑な問題の中で、真理と善を追求していく必要を強調された。

そして、バイオテクノロジーの分野が環境と未来の世代を守るために貢献できるよう、そのための指針づくりを関係者に期待された。

 








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