2015-08-05 12:02:00

結婚に失敗した信者も常に教会の一員、教皇、一般謁見で


教皇フランシスコは、8月5日、バチカンで一般謁見を行われた。

7月の間、中断されていた水曜日の一般謁見は、8月に入り再開された。ローマはここ数日、熱波に覆われているが、教皇と巡礼者たちとの出会いは、暑さを避け、パウロ6世ホールで行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇はこれまでの「家庭」をめぐる考察を続けながら、この日は前回のテーマ「傷ついた家庭」を再び取り上げられた。

教皇は、前回、夫婦間の無理解などが原因で分裂した家庭を考察したが、今回は結婚に失敗し、別の人との新しい関係を選んだ人々をいかにケアするかを考えられた。

教会はこのような状況がキリスト教の秘跡に矛盾するものであることは十分に承知しているが、教えを説く教会の眼差しは、常に人々の善と救いを願う母の心を汲むものであると教皇は話された。

また、この新しい関係を小さな子どもたちの立場から見つめる時、わたしたちはこうした状況を生きる人たちへの現実的な受け入れのあり方を共同体内に育てることが急務だと知ると述べられた。

子どもたちはこの状況に最も苦しんでいる存在であるが、両親たちを教会から遠ざけてしまうならば、どうやってこの親たちに、自分の信仰の模範を通して子どもたちにキリスト教生活を教えるようにと願うことができるだろうかと、教皇は問い、これらの人々が、誰にでも関心を注ぎ、耳を傾け、対話を厭わない母としての教会の姿を感じ取ることが大切と強調された。

教会はこの数十年間、秘跡としての結婚に失敗した後、新しい関係を築いた信者たちを、愛と真理のうちに、兄弟愛をもって注意深く受け入れる必要性を理解してきたと教皇は指摘。

実際、これらの人々は決して破門されたのではなく、常に教会の一員であるということを忘れてはならないと注意を促された。

前任のベネディクト16世も、この問題に「簡単な処方箋」は存在しないことを認識しつつ、思慮深い判断と司牧的支援をもって対応するよう励ましていたことに教皇は言及。

そして、これらの人々を共同体に受け入れ、勇気付け、彼らが祈りと御言葉、典礼、子どもたちへのキリスト教教育、貧しい人々への奉仕や、正義と平和への取り組みを通して、キリストと教会への所属を生き、育むことができるようにと司牧者らに繰り返し願っていたことを示された。

聖書の善い羊飼いの姿は、羊のために命を捧げるという、イエスの御父から受け取った使命を要約するものであるが、この善い羊飼いの姿が、子らを母のように受け入れ、命を与えるという教会の模範でもあるようにと教皇は願われた。

「扉は決して閉じられません」と述べた教皇は、教会が、それぞれの労苦を背負った人々が皆居場所を持つことのできる、父の家であるようにと希望された。








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