2015-07-11 13:28:00

南米歴訪:教皇、パラグアイへ、大統領・要人と会見


教皇フランシスコは、7月10日現地時間15時過ぎ、南米歴訪における最後の訪問国、パラグアイに到着された。

今月5日から始まった南米3カ国歴訪で、これまでエクアドル、ボリビアを訪れた教皇は、パラグアイの首都アスンシオンに12日まで滞在される。

アスンシオン国際空港には、オラシオ・カルテス大統領が教皇を出迎えた。雨模様にも関わらず、子どもたちのコーラスや民族舞踊などが到着の行事を彩り、空港から市内に向かう道のりには市民の熱い歓迎が続いた。

最初に大統領官邸を表敬訪問された教皇は、カルテス大統領と個人会談を持たれた。

この後、官邸内で行われた要人らとの会見では、パラグアイの行政・律法・司法の各分野代表および同国駐在外交団らを前に、教皇は挨拶をおくられた。

パラグアイが「南米の心臓」として知られるのは、その地理的な位置だけでなく、人々の温かい歓迎と思いやりのためであると、教皇は同国を訪問する喜びを述べられた。

独立直後の歩みから、今から少し前の時代に至るまで、パラグアイは恐ろしい戦争とその苦しみを体験してきたと、教皇は同国の歴史を回想。その戦争がいかに多くの死者と苦悩を生んだかを振り返られた。

人民間の兄弟愛を引き裂くほどのこの戦争の悲劇の中で、パラグアイの人々、特に残された女性たちが国の未来を背負って努力してきたことに、教皇は感動と称賛を表された。

過去や歴史を忘れる民族に未来はなく、それは枯れた民族となってしまうと述べた教皇は。復讐や憎しみではなく、正義の上に固く据えられた記憶は、過去を共存と調和ある未来を築くための源泉に変えると強調。

「兄弟間の戦争が二度と起きないように!わたしたちはいつも平和を築きましょう!」と呼びかけられた。

ここ数年、パラグアイが安定した民主主義計画を進めていることに触れながら、教皇は全力を尽くして民主主義の基礎を固め、市民の熱い希望に応えるようにと、各界代表者を励まされた。

共通善のための奉仕と仕事の中で、貧しい人々、助けを必要とする人々が優先されるようにと教皇は願うと共に、人間、特に弱く無防備な人々の統合的尊厳が尊重される経済モデルの必要を示された。

 

 








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