2015-06-06 11:40:00

教皇、サラエボ到着、大統領評議会訪問


教皇フランシスコは、6月6日、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボに向かわれた。

これは同教皇にとって、第8回目の海外司牧訪問(イタリアを除く)となる。

現地時間の同日午前、サラエボ空港に到着された教皇は、ボスニア・ヘルツェゴビナの政府・教会関係者に迎えられた。

次いで、教皇はサラエボ市内の大統領府に、大統領評議会を表敬訪問。評議会を構成する3人のメンバーと共に、歓迎式典に臨まれた。

ボスニア・ヘルツェゴビナの大統領評議会は、セルビア系、ボシュニャク系、クロアチア系を代表する3人のメンバーが8ヶ月の交代制で議長を務める。現在の評議会は、議長任期にあるセルビア系のムラデン・イヴァニッチ議員をはじめ、ボシュニヤク系のバキル・イゼトベゴビッチ議員、クロアチア系のドラガン・チョービッチ議員からなる。

教皇は大統領評議会メンバーらとの会談後、同国の政治・外交・宗教関係者らと会見された。

この席で教皇は、シナゴーグ・教会・モスクが近距離に並ぶその街並みから、サラエボが「ヨーロッパのエルサレム」と呼ばれるように、サラエボとボスニア・ヘルツェゴビナにおける異なる民族・文化・宗教の共存の歴史は世界にとって特別な意味を帯びていると指摘。

「文化や、国、宗教の交差路としての役割は、常に新しい橋を築くと共に、古い橋を修復することが必要とされる」「交流し、互いの豊かさを発見しながら、皆を一致させるものを価値付ける一方で、互いの異なる点をすべての人が尊重のうちに成長するチャンスとして捉えていかなければならない」と話された。

こうしてこそ、まだ遠くない過去の傷を癒し、未来を希望をもって見つめることができると、教皇はボスニア・ヘルツェゴビナの国民を励まされた。

1995年のデイトン合意から間もない1997年に行われたヨハネ・パウロ2世のサラエボ訪問を思い起こされた教皇は、その後の和平の進展に喜びを表明。現在実現した段階に留まらず、今後もより信頼と歩み寄りを深めて欲しいと強く願われた。

教皇は、ボスニア・ヘルツェゴビナの物質的・倫理的再興におけるカトリック教会の奉仕を約束すると共に、真の発展の基礎である平和を構築するために、対話と連帯の推進に協力したいと述べられた。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.