教皇フランシスコは、5月3日、ローマ市オスティアの小教区を司牧訪問された。
オスティアは、ローマ西南部の海岸沿いの地区。沿岸部は19世紀後半に湿地の干拓によって開かれたものである一方、やや離れた内陸寄りに、古代ローマ時代から16世紀までテベレ河口の要地として機能したオスティア・アンティーカがある。
この日の午後、教皇が訪れたのはオスティア海岸に近いサンタ・マリア・レジナ・パーチス(平和の元后聖マリア)教会。
教皇は同教会へ赴く途中、福者シャルル・ド・フーコーの霊性を汲む「イエスの小さい姉妹の友愛会」の共同体にも立ち寄られた。
オスティアの教会に到着された教皇は、ミサの前に、病者やお年寄り、若者、家族との出会いを持たれた。
教皇は、「お年寄りたちはわたしたちの民と家族の記憶です。記憶と共に歩むことは大切です」と述べ、病者らに「皆さんはイエスのように十字架を担うことで、イエスに深く似る者となります」と話された。
また、ボーイスカウトの少年少女らに対し、「喜びは市場で売っていません。喜びは聖霊の恵みです。『主よ、わたしに喜びをお与えください』と願わなくてはなりません。喜びましょう。喜びはいつも人生を前向きに捉えさせ、この前向きさを他の人とも分かち合えるようにしてくれます」と励まされた。
ミサの中では、「わたしはまことのぶどうの木、あなたがたはその枝である」というイエスがご自分をぶどうの木に喩える箇所(ヨハネ15,1-8)が朗読された。
教皇は「わたしたちは皆罪びとですが、イエスにぶどうの枝のようにつながっているならば、イエスはわたしたちを剪定して、もっとよい実を結ぶようにしてくださいます。イエスはいつもわたしたちを世話してくださるからです。でも、わたしたちがイエスから離れるならば、言葉だけのキリスト信者となり、実を結ぶことはないでしょう」と説かれた。
「イエスとつながっているということは、イエスと同じように行動するということです」と述べた教皇は、イエスがそうしたように、人々を助け、病者を癒し、貧しい人に寄添い、聖霊の喜びにいつも満ちているようにと、信者たちに呼びかけられた。
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