2015-04-29 13:52:00

神に祝福されたキリスト教的結婚を考える、教皇一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで4月29日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中、教皇は家庭をめぐるカテケーシス(教会の教えの解説)として、この日は「結婚」をテーマに講話された。

男性と女性における神の計画を旧約聖書「創世記」を通して考察した前回に続き、教皇は「結婚」の重要性をヨハネ福音書の「カナの婚礼」(2,1-11)のエピソードに示された。

カナにおいてイエスは婚礼に参加したのみならず、ぶどう酒の奇跡をもってこの祝宴を救ったことに注意を向けられた教皇は、イエスが最初の奇跡を婚礼の席で行ったことは、新しく築かれる家庭に対するイエスの大きな好意を表すものと指摘。

神が創造の業を男と女というご自身の傑作で締めくくられたように、イエスはご自分の奇跡を結婚という傑作の上に始められ、愛する男女の結婚、家庭が社会にとって大切なものであることを教えられたと話された。

今日、結婚を一生を共にする夫婦の祝いとして語ることは難しいと教皇は述べ、結婚する人々の数が減少し、離別する夫婦が増える一方で、出生率が低下している現状を見つめられた。

夫婦や家族の絆が壊れやすく、共にいることが難しい状況において、一番にその影響を受けるのは子どもたちであると教皇は強調。幼い頃から結婚の脆さを経験した者は、無意識に結婚とはそういうものと認識しかねず、実際、若い人たちの多くに不解消の絆や安定した家庭というものに対する計画を諦める傾向が見られると述べられた。

現代の若者たちが結婚せず、責任を回避し、家庭に信頼を置かないのは、単に深刻な経済問題だけが原因ではないと教皇は述べ、ましてそれを女性解放のせいだと決めつけるのは、男性優位主義の一つの表れであると話された。

「キリスト教的結婚が祝福されていることを雄弁に証しできるのは、まさにキリスト者の夫婦と家庭がその良い生き方を見せることにある」「神に聖別された結婚は、神が創造の最初から祝福した男女の絆を守るものであり、夫婦生活・家庭生活全体の平和と善の源となるもの」と教皇は説かれた。

また教皇は、キリスト教的夫婦の根本的な平等は今日の社会において男女の相互性・補完性の証しとなるべきとされ、その例として、男女の労働賃金の平等の権利などを支援する必要を訴えられた。

「イエスと聖母マリアを婚礼の祝宴に招くことを怖れてはいけません。キリスト者は『主のもとに』結婚する時、神の愛の雄弁なしるしとなります。キリスト者は自分たち自身のためだけに結婚するのではありません。主において、共同体全体、社会全体のために結婚するのです」と、教皇はこのように話された。








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