2015-01-16 13:49:00

「貧しい人々の声に耳を傾けよう」教皇、マニラでフィリピン各界要人との出会い


フィリピンを訪問中の教皇フランシスコは、16日午前、マニラの大統領官邸でアキノ大統領と会談、各界の要人に挨拶をおくられた。

前日夕、マニラ入りされた教皇は、この日から様々な公式行事を始められた。

午前中、教皇はマニラ市内の大統領官邸の庭園で歓迎式に臨まれ、式典後、アキノ大統領と個人会談を持たれた。

続いて、官邸内のホールで、教皇はフィリピン各界の代表、同国駐在外交団との出会いを持たれた。

挨拶の中で教皇は、この訪問を通して、フィリピンへの初めての福音宣教(1521年)から間もなく500年を迎える同国のカトリック教会を励ましたいと述べ、この節目において、キリスト教的メッセージがフィリピンの社会により良い実りをもたらすように願われた。

教皇は、特に2013年の台風で破壊的な被害を受けた人々の苦しみに寄添うと共に、この試練の中に示されたフィリピン国民の信仰と力、忍耐や、寛大な支援と連帯を称賛された。

今日、他のアジア諸国と同様、フィリピンもまた、真の人間的価値を尊重しながら人々の尊厳と権利を守る社会の構築を必要としていると教皇は指摘。正直さと責任をもって共通の善とは何かを判断し、未来の世代に正義・連帯・平和ある社会を伝える努力を励まされた。

聖書の偉大な伝統は、貧しい人々の声に耳を傾け、社会の不平等の源となる不正や抑圧の連鎖を断つように説いていると述べながら、教皇はフィリピンの司教団が今年を「貧しい人々の年」としていることを紹介。

社会のすべてのレベルであらゆる腐敗を拒否し、貧しい人々から糧を取り上げることなく、共同体の中ですべての人々が尊重されるよう、いっそうの努力を促された。

また、社会の改革には家庭や若者の役割が大切と教皇は述べ、訪問中の行事である家族や若者たちとの出会いに言及された。

アジア諸国の協力を推進するためのフィリピンの重要な役割を指摘すると同時に、世界の各地で社会に貢献する同国民の存在に触れた教皇は、フィリピンの人々が深い精神価値をもって人間の総合的な発展に尽くしていけるようにと希望された。

 

 

 








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