2015-01-06 17:56:00

主の公現:教皇「神の栄光は、権力の中ではなく、苦しむ兄弟姉妹たちの中に」


カトリック教会の暦で「主の公現」の大祝日を迎えた6日午前、教皇フランシスコは、バチカンでミサを捧げられ、正午には信者と共にアンジェラスの祈りを唱えられた。

主の公現とは、幼子イエスへの東方三博士の訪問や、キリストの洗礼、カナでの最初の奇跡など、キリストが公に人々の前に姿を現されたことを記念し、イエスを通して神の栄光がすべての人々に現れたことを祝うもの。

この日、バチカンに向かうコンチリアツィオーネ通りでは、馬上の東方三博士らをはじめ、時代衣装をまとった人々の行列が行われ、子ども連れの市民や巡礼者らの目を楽しませた。

聖ペトロ大聖堂でとり行われた教皇ミサには、主の公現の日の伝統にのっとり、駐バチカン外交団も参列した。

教皇はミサの説教で、幼子イエスは、ベツレヘムの羊飼いたちに代表されるイスラエルの民のためだけに生まれたのではなく、東方の博士たちが象徴する全人類のために生まれたと強調。

博士たちは、全世界の宗教や哲学において神を追求する人々を表すものであり、その追求は終わることが無いと述べられた。

一方、ヘロデ王は、メシアとしてベツレヘムに生まれた幼子の存在に興味を持ったが、それは礼拝するためではなく、排除するためであったと教皇は指摘。

権力の人であるヘロデは、他人の中にライバルしか見ることがなく、彼にとっては神すらも最も危険なライバルと見なされたと話された。

教皇は東方三博士を、権力が放つ見せかけの栄光よりも、神の善意を信じた人々として示され、神の神秘を求める人々の行く道は、自ら身を低くされた神の道であり、その栄光はベツレヘムの飼い葉おけ、カルワリオの十字架、苦しむ兄弟姉妹たちの中に隠されていると説かれた。

正午に行われたアンジェラスの集いで、教皇は、翌7日に主の降誕祭を迎える東方正教会やカトリック東方典礼の信者たちに、挨拶をおくられた。

また、この日は、カトリック教会の児童福祉の日が記念された(日本では1月の最終日曜日)。信仰の恵みを喜びと共に生き、イエスの光が全世界に届くように祈る子どもたちのこの祭典において、教皇は子どもたちが開いた心と、未来に向けての大きな視点を持ちながら、小さな宣教者としての精神を育くんでいけるよう、教育者たちを励まされた。

 

 








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