2014-11-30 15:45:37

トルコ訪問:教皇、聖アンデレの祝日に正教会の聖体礼儀に参列


教皇フランシスコは、30日、訪問先のイスタンブールで、正教会の聖体礼儀に参列された。

28日から始まった教皇のトルコ司牧訪問はこの日、最終日を迎えた。

この日はまた、コスタンティノープル総主教庁とカトリック教会の典礼暦で、共に使徒聖アンデレを記念し祝った。

コスタンティノープル総主教庁の保護聖人である聖アンデレは、ローマ・カトリック教会の保護聖人、使徒聖ペトロの兄弟。毎年、聖ペトロ・聖パウロの祝日(6月29日)にコスタンティノープル総主教庁からバチカンへ、聖アンデレの祝日(11月30日)にはバチカンから同総主教庁へと、使節の交換が行なわれている。今年の聖アンデレの祝日は教皇フランシスコ自らが赴くことになった。ヨハネ・パウロ2世(1979年)、ベネディクト16世(2006年)も同様にトルコ訪問の際、聖アンデレの日をコスタンティノープル総主教庁で祝っている。

30日朝、教皇フランシスコは、イスタンブールのバチカン代表事務所でミサを捧げられ、続いて、トルコのユダヤ教の主席ラビ、イサク・ハレヴァ師とお会いになった。

この後、コスタンティノープル総主教座聖堂である聖ゲオルギオス大聖堂を訪れた教皇は、バルトロメオ1世総主教に迎えられ、聖アンデレの祝日の聖体礼儀に参列した。

聖体礼儀終了後の挨拶で、教皇はキリスト教教会の一致について話しながら、「出会い、見つめ合い、平和の抱擁を交わし、互いに祈り合う」ことが完全な一致への歩みの基本と述べ、真の対話とは、名前と顔と歴史を持った人同士の出会いであり、単なる考え方の比較ではないと話された。

教皇は、カトリック教会と正教会の和解と平和の歩みの出発点とも言える1964年のパウロ6世とアテナゴラス総主教とのエルサレムでの歴史的会見以来50年、また、第2バチカン公会議の公文書「エキュメニズムに関する教令」発布から同じく50年の今年、両教会の絆を再び確認する機会を得たことを喜ばれた。

完全な一致とは、相手を従わせたり、吸収することではなく、キリストの救いの偉大な神秘を聖霊の力を通して世に表すために、神からそれぞれに与えられたすべての賜物を受け入れることと教皇は強調。

完全な一致に向かう歩みの中で、カトリック教会が望むことは、共通の信仰を宣言し、聖書の教えの光と過去の経験に照らしながら、現在の状況において必要な教会の一致を保証する方法を探すことと述べると共に、「愛(カリタス)のもとに統括する」カトリック教会のローマ司教として自分が求めるのは、キリストの同じ弟子としての精神的な絆、兄弟愛の実りがもたらす正教会との一致であると話された。

教皇は世界の様々な危機から上がる声に教会は耳を傾けなければならないと述べ、特に貧困や飢餓、失業や社会的疎外に苦しむ人々、非人間的な戦争やテロの犠牲者、希望を持てない若者たちの声に、教会はイエス・キリストの弟子として応えていかなければならないと説かれた。

一致への歩みはすでに始まっていると述べた教皇は、この歩みを聖アンデレと聖ペトロの助けのもとに進みながら、一致という偉大な恵みを神に祈ろうと呼びかけられた。








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