2014-08-06 18:00:27

教皇、夏の一般謁見を再開、中国雲南省の地震被災者に連帯と祈り


教皇フランシスコは、バチカンで6日、一般謁見を行われた。

夏期休暇のため7月の一般謁見を中止されていた教皇は、8月に入り、水曜午前に恒例の一般謁見を再開された。

この席で教皇は、中国雲南省昭通市で起きた地震の被災者たちに思いを向けられた。教皇は地震の犠牲者と遺族、負傷者、家を失った人々のために祈り、この試練の中、主が慰めと希望、連帯を与えてくださるようにと願われた。

また、教皇はアラブ諸国の信者らへの挨拶で、「中東平和のために熱心に祈りましょう」と呼びかけられた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は「教会」をめぐる一連の考察として、「新しい契約と新しい民」をテーマに講話された。

「教会はひとつの民を構成するが、その民は神によって忍耐と愛をもって築かれた民であり、わたしたちすべてがそれに帰属するよう招かれている」と教皇はこれまでの教会についての考察を要約。今回は「新しい民は、主イエスが自分の命を与えることで築いた、新しい契約の上に成り立つ」という点を皆と共に考えたいと述べられた。

教皇は、旧約聖書と新約聖書をつなぐ「橋」としての洗礼者ヨハネに注目。キリストの「先駆者」「証人」となって、イエスを示し、イエスに従うように招き、そのために謙遜・悔い改め・回心を呼びかけた聖ヨハネの役割の重要性を指摘された。

モーセがシナイ山で受け取った掟のもとに神と民との契約が締結されたように、イエスはガリラヤ湖畔の丘の上で「山上の説教」を弟子と群集に託した。教皇は「山上の説教」の冒頭部、「幸いなるかな」で始まる「真福八端」(8つの幸い)の教えは、人間の根底にある幸福への欲求に対し神が指し示す道であり、旧約の掟を完成させるものと説明。

そして「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである」から始まる、「真福八端」を会場の信者と共に読み上げられた。

教皇は、キリストがもたらす新しいメッセージで満ちたこれらの言葉は、「イエスの肖像」、「イエスの生き方」、イエスが与える恵みによってわたしたちもたどることができる「真の幸福への道」であると強調された。

さらに、これらの新しい掟に加え、イエスはわたしたちが主の前で裁かれる際の「規定」をも与えたと、教皇はマタイ福音書25章に目を向けられた。

ここでは、飢えた人、喉の渇いた人、旅の人、衣服のない人、病気の人、牢にいる人など、主の兄弟である最も小さな者に対して示した行動によって人は裁かれるとイエスは明言している。

教皇は「真福八端」と共にこのマタイ25章を、自分のキリスト教生活を測る基準として毎日思い起こすようにと、信者らに勧められた。








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