2014-07-16 19:00:53

移民問題:教皇「越境する子どもたちの受け入れと保護を」


教皇フランシスコは、メキシコで開かれた移民問題をめぐるセミナーにメッセージをおくられた。

このセミナーにはバチカンから国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿が出席した。

メッセージで教皇は、「移民」をグローバル化における顕著な現象の一つとして位置づけながら、これほど多くの大陸・国々に存在する移民の大きな動きが未だ緊急事態として認識されている一方で、移民問題はもはや現代の特徴的要素、社会的課題となっていると指摘。

同時に、多くの移民が直面する苦しみ、死の危険、権利の侵害、家族の離散、人種差別的言動の被害など、その厳しい現実を示された。

これらの移民をめぐる状況を前に、自分たちを守ろうとしたり、怖れを抱いたり、無関心でいる態度を変える必要があると教皇は強調。「切捨ての文化」ではなく「出会いの文化」を基礎にした態度だけが、正義と兄弟愛に満ちたより良い世界の構築を可能にすると記された。

また、教皇は米国にメキシコ経由で家族を同伴しないで越境してくる南米の子どもたちの問題に言及。貧しさや暴力を逃れ、希望を求めて、究極の状況下で保護者なしで移民する子どもたちが日を追って増加している現状に関心を呼びかけながら、この人道的危機において、未成年たちの受け入れと保護がなされるよう、緊急の対策を呼びかけられた。

一方で、教皇はこれらの問題には、こうした越境を目的とする旅の危険性をよく知らせることや、彼らの母国の発展推進政策が必要とも述べられた。








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