2014-05-27 17:50:38

エルサレム:教皇、聖地の教会関係者に励まし、最後の晩餐の高間でミサ、聖地巡礼を終了


教皇フランシスコは、26日、エルサレムの最後の晩餐の高間でミサを捧げ、3日間にわたる聖地訪問を終えられた。

1964年の教皇パウロ6世のアテナゴラス・コスタンティノポリ総主教との歴史的会見から50周年を記念し、教皇フランシスコは24日から聖地を巡礼、ヨルダン、パレスチナ、イスラエルを訪問された。

聖地滞在最終日の午後、教皇はエルサレムのゲツセマニ教会で、司祭・修道者・神学生らとお会いになった。

教皇は聖地で生活・奉仕する教会関係者らにカトリック教会全体の感謝と精神的一致を伝えながら、「怖れや失望に負けてはなりません。イエスはいつも傍におられ、決してわたしたちを見棄てません」と励まされた。

そして、エルサレムのキリスト教徒たちがその困難な生活においても、主の受難を勇気をもって証しすると同時に、主の復活の喜びと希望をも証しする者であるようにと願われた。

教皇は同教会に隣接したオリーブ園で、50年前にパウロ6世が植えたオリーブの隣に、もう一本の苗を植えられた。

帰国前に、教皇は最後の晩餐の高間で現地の司教らとミサを捧げられた。

ミサの説教で教皇は、この高間が持つ様々な意味を挙げられた。

イエスが弟子たちの足を洗ったこの高間は「奉仕」を、またイエスが聖体を制定したこの場所は「犠牲」を思い出させると教皇は説き、互いに愛し合い、奉仕すること、イエスと一致し、わたしたちの命である神に自らの仕事や精神的犠牲を捧げることの大切さを説かれた。

また、教皇は、イエスが「わたしはあなたがたを友と呼ぶ」(ヨハネ 15,15)と言ったこの高間は主との「友情」を思い出させると共に、「誰がイエスを裏切るのか」と弟子たちが顔を見合わせた場所として人間の「さもしさ」「勘ぐり」「裏切り」をも思い出させると指摘。主との友情を深める一方、兄弟を裁いたり、自分たちの罪によってイエスを裏切ることがないようにと話された。

さらに、教皇は、この高間は「分かち合い」「兄弟愛」「調和」「平和」を喚起すると共に、復活のイエスによって築かれた「新しい家族」すなわち「教会」を思い出させると強調。教皇はこの教会と地上を刷新する聖霊の息吹きの訪れを祈られた。

こうして聖地巡礼を終えた教皇は、現地時間の夜8時過ぎ、テルアビブ空港を発ち、イタリア時間の同日夜11時頃、ローマに戻られた。

教皇は帰国から一夜明けた27日午前、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ教会を訪問。聖母画「サルス・ポプリ・ロマーニ」の祭壇に花を捧げ、聖地巡礼の無事終了を感謝し、祈りを捧げられた。








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