2014-05-26 18:39:17

エルサレム:教皇、ホロコーストの犠牲者を追悼


教皇フランシスコは、26日、エルサレムのホロコースト記念館「ヤドバシェム」を訪問された。

ヤドバシェムの「記憶の広間」には、ペレス大統領、ネタニヤフ首相、エルサレムの主席ラビも参列。強制収容所で餓死したルーマニアの若いユダヤ人女性の手紙の朗読に教皇は
じっと聞き入られた。

教皇は、ナチス・ドイツによるユダヤ人の大虐殺の犠牲者たちを追悼するモニュメントの炎を燃え立たせ、アウシュビッツ強制収容所で亡くなった人々の遺灰を納めた大理石の碑にカトリック信者の2人の少年少女の手を借りて花輪を捧げられた。そして、碑の前で沈黙のうちに祈られた。

そして、ホロコーストの生存者6人とお会いになった教皇は、一人ひとりの手を取り、言葉を交わされた。この中にはカトリックの家族の中で成長した一人のポーランド人男性の姿もあった。

教皇はホロコーストの悲劇を思い起こす中で、神がアダムに言った「おまえはどこにいるのか」(創世記 3,9)という言葉を引用。そして、教皇は次のように話された。

「『アダムよ、どこにいるのか。』
ユダヤ人大虐殺を記憶するこの場所で、この神の問いが再び響きます。
人間よ、おまえは誰なのか。
いったい何になったというのか。
何がおまえをここまでおとしめたのか。
地面から低い叫びが上がります。『主よ、われらを憐れみたまえ』
正義であるわれらの主なる神よ、あなたに対して、わたしたちの顔は恥で覆われています(バルク1,15)。
あなたの憐れみの中で、わたしたちを心に留めてください。

わたしたちが人間として起こしたことに、恥を知る恵みをお与えください。
あなたがその手で泥をこね、命の息を吹き込んでつくったわたしたち自身を、いやしめ、破壊するこの最大の偶像崇拝を恥る恵みをお与えください。
主よ、こうしたことがもう決して起きることがありませんように!」

訪問の終わりに、教皇はアウシュビッツで亡くなったポーランド出身の14歳の少年が描いた絵を関係者から贈られた。








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