2014-02-23 14:37:19

教皇による新枢機卿の任命式と記念ミサ、バチカンで


カトリックの典礼暦で「聖ペトロの使徒座」を祝った2月22日、教皇フランシスコは公開枢機卿会議(コンチストーロ)を開催、この中で新しい枢機卿の任命式を行われた。

教皇はこのコンチストーロに向け、教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿16人、選挙権を持たない80歳以上の枢機卿3人の、計19人の新枢機卿の名を先月発表。これによってヨーロッパ(イタリア、ドイツ、英国、スペイン)から8人、アメリカ地区(カナダ、ニカラグア、ハイチ、アンティル、チリ、ブラジル、アルゼンチン)から7人、アフリカ(コートジボワール、ブルキナファソ)から2人、アジア(韓国、フィリピン)から2人の枢機卿が新たに誕生した。

22日、聖ペトロの使徒座の祝日、バチカンの聖ペトロ大聖堂にあるブロンズ製のペトロ像は、ティアラ(教皇冠)と祭服で飾られた。

教皇フランシスコがとり行われた儀式には、世界各国の枢機卿らが一堂に会し、中央祭壇前を緋色の衣で彩った。枢機卿団と共に、前教皇ベネディクト16世も姿を見せられ、皆の温かい拍手を受けられた。

教皇フランシスコは、新枢機卿一人ひとりを抱擁され、枢機卿のシンボルである赤いベレッタ(帽子)と指輪、そして任命書を手渡された。

新枢機卿の中でも最高齢(98歳)で、かつて福者教皇ヨハネ23世の秘書を務めたローリス・カポヴィッラ枢機卿は、北イタリアのベルガモからこの儀式に精神的に参加、後日、任命書を受け取ることになっている。

教皇は任命式の説教で、「教会は、皆さんを必要としています。教会は、皆さんの協力と一致を必要としています。教会は、福音を伝え、いかなる時でも真理を証しする皆さんの勇気を必要としています。キリストの羊の群れがよく歩めるよう祈る皆さんの祈りを必要としています。多くの国々が苦しみの中にある今、教会は皆さんのあわれみを必要としています」と述べつつ、皆が「平和の人」として世界の平和と和解に貢献できるよう願われた。

また、任命式に続く23日、教皇は聖ペトロ大聖堂で、新しい枢機卿を加えた全枢機卿団と共にミサを捧げられた。

このたび教皇より正式に任命を受けた新枢機卿の名前(敬称略)は以下のとおり。

○80歳未満の枢機卿

1ピエトロ・パロリン(イタリア、1955年生まれ)、アクアペンデンテ名義大司教、教皇庁国務省・長官
2ロレンツォ・バルディッセーリ(イタリア、1940)、デオクレツィアーナ名義大司教、教皇庁シノドス事務局・事務総長
3ゲルハルト・ルードビッヒ・ミュラー(ドイツ、1947)、レーゲンスブルク前大司教、教皇庁教理省・長官
4ベニアミーノ・ステッラ(イタリア、1941)ミディラ名義大司教、教皇庁聖職者省・長官
5ヴィンセント・ニコルズ(英国、1945)ウエストミンスター大司教
6レオポルド・ホセ・ブレネス・ソロルサノ(ニカラグア、1949)マナグア大司教
7ジェラール・シプリアン・ラクロワ(カナダ、1957)ケベック大司教
8ジャン・ピエール・クトゥワ(コートジボワール、1945)アビジャン大司教
9オラニ・ホアン・テンペスタ(ブラジル、1950)リオデジャネイロ大司教
10グアルティエロ・バッセッティ(イタリア、1942)ペルージャ=チッタ・デラ・ピエーヴェ大司教
11マリオ・アウレリオ・ポーリ(アルゼンチン、1947)ブエノスアイレス大司教
12アンドリュー・ヨム・スジョン(韓国、1943)ソウル大司教
13リカルド・エザッティ・アンドレロ(イタリア1942生まれ、1959よりチリのサレジオ会へ)サンティアゴ・デ・チレ大司教
14フィリップ・ナケレントゥバ・ケドラオゴ(ブルキナファソ、1945)ワガドゥグー大司教
15オランド・ケベド(フィリピン、1939)コタバト大司教
16チブリィ・ラングロワ(ハイチ、1958)レカイ司教


○80歳以上の枢機卿

1ローリス・フランチェスコ・カポヴィッラ(イタリア、1915) メセンブリア名義大司教
2フェルナンド・セバスティアン・アギラール(スペイン、1929)パンプローナ前大司教
3カルヴァン・エドワード・フェリクス(ドミニカ、1933)カストリス前大司教(セントルイス=アンティル)








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