2013-11-19 18:59:32

日曜の集い:「惑わされず、証しと忍耐の時を生きる」、教皇「神のいつくしみは魂の薬」


教皇フランシスコは、バチカンで17日、日曜正午の祈りの集いを持たれた。

説教で教皇は、この日のミサ中朗読されたルカ福音書(21,5-19)を取り上げられた。

この箇所で、イエスは、神殿の美しさを話題にしている人々に対し、今皆が見とれている神殿が崩壊する日が来ると予告する。そこで人々は、そのことがいつ起きるのか、どのように起きるのかとイエスに尋ねた。

教皇はイエスの答えを「偽のメシアに惑わされず、おびえてはいけない」、「そのことが起きるまでの時間を、証しと忍耐の時として過ごすこと」の2つに要約して説明。
「惑わされない」ということについて教皇は、主の霊がどこにあり、悪がどこにあるのかを理解する「判断力」をキリスト者に必要な徳として示された。

今日の世界でも権力者や狂信者など、若者をはじめとする人々の心を惹きつけ、イエスに代わる「救世主」になろうとする者たちがいるが、イエスはこうした偽のメシアに「ついて行ってはならない」と注意していると、教皇は述べられた。

またイエスは、戦争や、革命、自然災害などを前に「おびえてはならない」と言っているように、イエスはわたしたちが恐れないように助け、運命論や偽の終末ビジョンから解放してくれるとも話された。

さらにイエスが予告するキリスト者への迫害と、それに対する忍耐の必要について、教皇は、自分たちの信仰と福音への忠実において出会う逆境は、信仰の証しの機会であり、それは主からわたしたちを遠ざけず、むしろより主に近づけるものとなると強調。

世界の様々な場所で、信仰のために迫害に苦しむ多くのキリスト教徒たちに思いを向けられた教皇は、これらの兄弟姉妹のために祈るよう皆に呼びかけられた。

「忍耐によって、あなたがたは命を勝ち取りなさい」(ルカ21,19)というイエスの言葉に希望を汲み取るように招きつつ、混乱が世を動揺させても、神の優しさと憐れみの計画は完成されるだろうと、教皇は力強く説かれた。

この日、正午の祈りのために聖ペトロ広場に集った人々に、「信仰年」の実りを具体化するものとして、一つの「贈り物」が配られた。それは「ミゼリコルディーナ」と印刷された小さな紙箱で、薬の包装を模したその箱の中には、ロザリオと、イエスのご絵、そして「使用上の説明」が入っている。

これはポーランド出身のコンラッド・クラエヴスキ師とボランティアの人々によって行われた企画で、真の「心の薬」である「神のいつくしみ(ミゼリコルディア)」への信心を広めようというもの。

この企画に賛同された教皇は、「今では、教皇は薬剤師も務めるのかと言う人がいるかもしれません」とユーモアを交えながら、この「特別な、霊的な薬」について説明。「59粒(ロザリオの玉の数)の薬です。このロザリオで神のいつくしみの祈りを唱えることもできます。これはわたしたちの魂のための、また、愛と赦しと兄弟愛を広くもたらすための助けとなるでしょう。心と魂と全人生に効く薬です」と、神のいつくしみへの深い信頼に皆を招かれた。








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