2013-10-10 18:45:34

「教会は大きなオーケストラ」教皇、一般謁見で


教皇フランシスコは、バチカンで9日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

この日は時おり雨の降る空模様となったが、謁見会場の聖ペトロ広場と周辺には巡礼者たちの傘がいっぱいに広がった。教皇は参加者を労わると共に、感謝を表された。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、信仰宣言(クレド)中の「普遍の教会を信じます」という部分を取り上げ、カトリック(「普遍的な」の意)教会とは「どういう意味で普遍であるのか」を考えられた。

教皇はまず、教会が普遍的であるのは、それが「信仰をまるごとすべての人に伝える空間・家」であるためと強調。

家庭には人が成長・成熟し、生活するために必要なすべてが備わっており、人は一人で成長するのではなく、家庭という共同体において歩み・育まれる。

同じように、教会には、わたしたち一人ひとりがキリスト者として信じ、生き、聖なる者となり、どの時代・どの場所でも歩めるよう成長するための、必要なすべてがそこにあると教皇は話し、「教会が普遍であるのは、皆の家だからです。皆が教会の子で、皆がその家の中にいるのです」と述べられた。

次に教皇は、教会の普遍性として、世界のあらゆる場所に存在し、すべての人に福音を告げるその広範性、ユニヴァーサル性に言及。

教会はエリートの集団でも、一部の人々のものでもなく、人類全体に開かれていると述べつつ、世界のどのような場所にあるたとえ小さな教会でも、信仰・秘跡・聖務といったキリストの贈り物で満ちており、司教と教皇を通して世界中の共同体が大小問わず皆一つに交わっていると感じることができるのは、どれほど素晴らしいことかと教皇は話された。

さらに教皇は、教会が普遍であるのは、一致と多様性が結びつき豊かさを生む「調和の家」であるためと指摘。

「教会は大きなオーケストラ」のようなものであり、「わたしたちは皆同じではなく、それぞれが神からいただいた自分の特性を活かすことで、互いに豊かにし合う、それが教会の素晴らしさ」と説かれた。

そして、この多様性は争いを生むことなく、聖霊によって調和のうちに融合し合うのであり、「聖霊こそが真の指揮者、聖霊ご自身が調和そのものである」と述べた教皇は、わたしたちの共同体が調和のうちにあるように、互いを受け入れ合おうと呼びかけられた。








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