2013-09-25 16:59:13

一般謁見:「唯一の教会」をテーマに、教皇、上智大使節に挨拶


教皇フランシスコは、バチカンで25日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

聖ペトロ広場で開催されたこの謁見には、今年創立100周年を迎える上智大学の代表が参加、教皇は巡礼団紹介の中で関係者に歓迎の言葉をおくられた。

また、教皇は一般謁見後、パウロ6世ホール内の一室で、同使節と改めてお会いになった。

上智大学設立の構想は、聖フランシスコ・ザビエルの時代に遡る。1549年来日したザビエルは、日本の首都に大学を創りたいという希望をローマへ書き送っている。その後、長いキリスト教禁教の時代を経て、1906年、教皇ピオ10世がイエズス会に日本に高等教育機関を設置するよう要請、これを受けてイエズス会は1908年に大学創立準備のために3人の会員を日本に派遣。1911年、財団法人上智学院が設立され、1913年の上智大学創立に至った。

上智大学の高祖敏明理事長、滝澤正学長、高山貞美教授、ホアン・アイダル准教授からなる使節を温かく迎えられた教皇は、上智大学が日本の若者たちの教育・文化の向上に尽くしていることに非常に感謝していると述べられた。11月1日の上智大学創立100周年記念式典には、祈りの中で特別に思い出すことで参加したいと話された。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は信仰宣言(クレド)の中の「唯一の教会を信じます」という部分を取り上げ、ただ一つの教会とは何かを考えられた。

毎日、世界各国の巡礼者が集うバチカンであるが、教皇は全大陸におよそ3000の教区を持つカトリック教会が、国や言語や文化の違いにも関わらず一つの共同体を構成しているのはなぜかと問われた。

教皇はその理由を、世界に散らばるカトリック教会が、唯一つの信仰、唯一の秘跡的生活と使徒継承、共通の希望と同じ愛を持っているからであると話された。

カトリック教会には、ヨーロッパのための教会、アフリカのための教会があるわけではなく、それはどこでも同じである、一つの家族のように、互いに遠い場所にあってもすべてのメンバーが深い絆によって固く結ばれていると説明された。

一方で、教皇は「教会はこの一致を常に生きているか」とも問われ、教会の歩みにおける無理解や緊張、またキリスト教諸教会の分裂を、一致を傷つけるものとして見つめられた。

すべての人が一致を必要としているこの時代、わたしたちもまた和解と交わりを必要としていると述べた教皇は、教会が交わりの家となるようにと願われた。

教会の一致の推進力となるものは何か、それは聖霊であると教皇は強調。わたしたちの一致は自分たちの同意によるものではなく、調和をもたらす聖霊の力によるのであり、それゆえに教会の交わりと一致に取り組む人々の中心には、常に祈りがあるべきと話された。








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