2013-09-23 19:03:37

サルデーニャ訪問:教皇、ボナリアの聖母巡礼聖堂でミサ「マリアの優しい眼差しから力を得る」


22日、イタリア・サルデーニャ州を司牧訪問した教皇フランシスコは、州都カリアリの「ボナリアの聖母巡礼聖堂」でミサを捧げられた。

サルデーニャの人々、そして船員たちの保護者として知られる「ボナリアの聖母」への信心がカリアリにもたらされたのは、14世紀に遡る。1370年、あるスペイン船が嵐に巻き込まれ、船員らは沈没を恐れて積荷を海に投げ捨てた。その中に一つの重い木箱があったが、それが海に投げ入れられると共に、嵐は静まったという。

やがて、その木箱はサルデーニャ島のボナリア(すがすがしい空気の意)の丘の下に漂着した。丘に住んでいた修道士たちがそれを開けると、幼子イエスを左腕に抱き、右手に火の灯ったろうそくを持った聖母像が現れたと伝えられる。

ボナリアの聖母への信心は、島の人々はもとより、海の安全を祈る船乗りたちに広まっていった。教皇フランシスコの故郷、アルゼンチンのブエノスアイレスは、航海者たちによって「我らが貴婦人ブエン・アイレの聖母(ボナリアの聖母)」に捧げられた町として建設された。

教皇はミサの説教で、サルデーニャの人々と喜びや希望、苦労や努力、理想や願望を分かち合い、皆の信仰を強めるためにやってきたと、訪問の目的を話された。

失業問題をはじめ、地元市民が抱える未来への不安を直視された教皇は、個人や家族の基本的権利を守り、より兄弟愛と連帯に満ちた社会を築くために教会は皆の近くにいると述べ、労働の権利、仕事で家族のためにパンを得る権利が守られるよう、力強い祈りと励ましの言葉を述べられた。

高間で弟子たちの共同体と共に祈る聖母マリアの姿は、神の憐れみに完全に自分たちを委ねることの大切さ、祈りの大きな力を教えてくれると説いた教皇は、疲れることなく神の心の扉を叩き、マリアを通してわたしたちの毎日の生活を神の心に届けようと呼びかけられた。

また、教皇はマリアの母としての優しい眼差しと出会うよう信者らを招き、聖母の受け入れ、伴い、守るその眼差しをもって、わたしたちも互いを見つめ合い、その眼差しから優しさと、力、連帯の精神を汲み取っていくよう、信者たちに願われた。








All the contents on this site are copyrighted ©.