2013-07-23 18:13:17

ブラジル訪問:「若者という窓を通して未来は入って来る」歓迎式で教皇の挨拶


教皇フランシスコは、ブラジルに到着した現地時間22日午後、リオデジャネイロ州庁舎で行われた歓迎式に出席された。

グアナバラ宮殿ではジルマ・ルセフ大統領の歓迎の言葉に続き、教皇は訪問最初の公式の挨拶を述べられた。

教皇フランシスコの歓迎式での挨拶(抜粋)は以下のとおり。

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「慈愛あふれる摂理のもと、神はわたしの最初の国外訪問を愛するラテンアメリカに帰る機会としてくださいました。ブラジルは教皇庁との深い繋がりを誇り、その深い信仰心と友情は、常に教皇との特別な一致を保ってきました。この神の慈愛に感謝を捧げます。」

「ブラジル国民に近づくには、その広い心の扉から入らなくてはならないと、わたしは学びました。そこで、わたしはこの扉を今ここでそっと叩かせていただきたいのです。その中に入り、皆さんと一緒に一週間を過ごしたいのです。わたしは金銀を持って来たわけではありません。しかし、自分に与えられた最も大切なものを持ってきました。それはイエス・キリストです!キリストの名の下に、一人ひとりの心に息づく兄弟愛の炎を育て、わたしの挨拶が皆の心に届くことを望みます。『キリストの平和が皆さんと共にありますように!』」

「ご存知のように、わたしのブラジル訪問の主な目的は、その国境をも越えるものです。実際、わたしは世界青年の日大会のためにやって来ました。コルコバードのキリスト像の大きく広げた腕に引き寄せられて、世界各地から集った世界各国の若者たちに出会いに来たのです。若者たちはキリストの腕に避難の場を見出し、キリストの心臓の近くにいて、その明解で力強い召し出しの言葉を聞きたいのです。『行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい』」

「皆さんの間では、両親たちが言う『子はわたしたちの目の瞳』という言葉をよく聞きます。若い人たちを目の瞳にたとえるブラジルの英知の表現はなんと素晴らしいことでしょう。瞳、それはわたしたちに光を届け、映像と言う奇跡を与えてくれる窓です!わたしたちが目をいたわらないならば、どうなることでしょう?どうやって前に進めるでしょう?この一週間、一人ひとりがこれを自問して欲しいのです。」

「若い人たちは窓です。若者という窓を通して世界に未来は入ってきます。そして、それはわたしたちに大きな挑戦を突きつけることにもなります。わたしたちの世代が若者たちにいかに場を与えるかを知った時、若者たち一人ひとりの中にある約束の実現を見ることができるでしょう。それは、いかに若者たちの完全な育成のために物的・精神的条件を整えるか、いかに人生を築くためのしっかりとした基礎を与えるか、どうやって安全と教育を保証するか、いかに生きるに値する永続的な価値観を伝えることができるか、いかに彼らの真の幸せに対する渇きと善における創造性のために超越的な方向性を示すことができるか、どのように人間の生活と等身大の遺産を世に伝えることができるか、いかに自分の運命を切り開くための力を彼らから引き出し、皆の未来の責任を共有できるようにするか、こうしたことにかかっているのです。」

「今、わたしの両腕は、人間的・文化的・宗教的に複合的な豊かさを持つブラジル全体を抱擁します。アマゾンからパンパまで、乾燥地帯からパンタナル(大湿原)まで、小さな村から大都市まで、誰もがわたしの愛情の対象です。明後日、アパレシーダへの巡礼で皆さんすべてを思い起こし、皆さんとご家族を聖母の保護に託したいと思います。これから皆さんを祝福します。歓迎に感謝します!」








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