2013-02-01 18:35:15

2013年度四旬節:教皇メッセージ、信仰と愛徳をテーマに


教皇ベネディクト16世は、1日、今年度の四旬節に向けてメッセージを発表された。

典礼暦は、2月13日の「灰の水曜日」から、復活祭の準備期間「四旬節」に入る。祈りと回心の時であるこの四旬節を信者たちがより有意義に過ごせるよう、教皇は毎年メッセージを託されている。

2013年度の四旬節メッセージのテーマは、「愛を信じることは、愛徳を呼び起こす『わたしたちは、わたしたちに対する神の愛を知り、また信じています』(1ヨハネ 4,16)」。

この中で、教皇は信仰と愛徳(カリタス)の間にある緊密な関係を説明すると共に、信仰と具体的な愛の業が対立することなく、互いに両立し、補い合うものであるよう願われている。

同メッセージは、1「神の愛への答えとしての信仰」、
2 「信仰における生活としての愛徳」、
3「信仰と愛徳のゆるぎない関係」、
4 「信仰を優先し、愛徳を第一に」の全4章から構成される。

教皇は最初の回勅『神は愛』で記されたように、「信仰」と「愛徳(カリタス)」という2つの対神徳の分かちがたい関係を強調。

キリストにおける神との出会いは、信者の心に愛を呼び起こし、その魂を他者のために開かせるが、彼らの隣人への愛徳はもはや外から押し付けられた掟ではなく、自分たちに会いに来てくださった神の愛に対する答えとしての、信仰から生まれ出るものとなると述べている。

「キリスト者の全生活は、神の愛への返答である」と述べた教皇は、その返答とは神の働きかけを感謝と驚きをもって受け入れる「信仰」に始まり、そこから主との友情の歴史が開けるが、神はその愛を受け入れるだけでなく、神に似た者となり、その愛(カリタス)に参与することを望まれる、と記している。

信仰と愛徳は緊密に一致しているがゆえに、その両者を対立・相反するものと見てはならないと教皇は注意を促し、信仰の優先性に極端にこだわり愛徳の業を軽視すること、また愛徳の業に重点を置きすぎそれを信仰に代わるものとすることの、双方の偏りを指摘。

教会では観想と活動を、福音書のマルタとマリアのように共存し、補い合うものと捉えていると述べている。

神の恵みであると同時に、神への答えである信仰は、人となられ、十字架に架かった「愛」であるキリストの真理をわたしたちに知らせ、愛徳は、キリストによって示された神の愛の中にわたしたちを招き入れ、御父と人々のために完全に自らを捧げられたその生き方にわたしたちを参加させるものである、と教皇は説明。

この四旬節をイエス・キリストへの信仰を高め、御父とわたしたちが生活の中で出会う人々への愛の中に入る機会とするよう呼びかけられた。








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