2013-01-29 17:17:45

「第21回世界病者の日」に特別免償規定



教皇ベネディクト16世は、「第21回世界病者の日」を対象とした免償規定を発布された。

カトリック教会は、毎年2月11日のルルドの聖母の日に「世界病者の日」を記念する。
この記念日は、病者がふさわしい援助を受けられるように、また、苦しむ人々が自ら苦しみの意味を受けとめていくための精神的助けを得られるように、カトリック医療機関をはじめ、社会一般に訴えていくことをその目的としている。

今年の世界病者の日の国際大会は、2月7日から11日まで、ドイツ・パッサウ教区のアルトエッティング聖母巡礼聖堂で開催される。最終日には、今大会の教皇特使、保健従事者評議会議長ジグムント・ジモフスキ大司教によってミサがとり行われる。

内赦院を通して発布された今回の免償規定には、上記の大会期間に、ある一定条件を満たした者に免償が与えられる旨が記されている。免償とは、すでに赦された罪に伴う、有限の罰の免除をいう。これには有限の罰のすべてを免除する全免償と、一部を免除する部分免償とがある。

同文書は、真の信仰を宣言し、その内容を深め、第2バチカン公会議の教えを思い起こすことを目的としたこの「信仰年」において、苦しみのキリスト教的意味を知り、兄弟たちの苦しみを分かち合い、その必要に手を差し伸べるという、教会の教えを改めて確認する大切さを強調。

そのために、教皇は今年の世界病者の日のテーマとして、「善きサマリア人のたとえ」の中のイエスの言葉、「行って、あなたも同じようにしなさい」(ルカ10, 37)を選び、苦しむ人に善を行い、自分の苦しみを通して善を行なうことを学ぶよう願われたと記している。

このたびの規定の詳細は以下のとおり。

A.全免償
「真に罪を悔い改め、通常の条件(ゆるしの秘跡、聖体拝領、教皇の意向のための祈り)のもとに、さらに亡くなった信者の冥福のための祈りを行なうことで、来たる2月7日から11日に、アルトエッティング、または教会の権限によって定められた他のあらゆる場所において『世界病者の日』のために神に祈り求めることを目的とした一つの儀式に敬虔に参加し、主の祈り、使徒信条、そしておとめマリアに対する祈りを唱える信者に全免償が与えられる。」

「病院、または個人の家で、善きサマリア人のごとく、慈愛をもって病者たちを看護し、彼らへの奉仕のために上記の儀式に参加できない信者で、これらの期間、主キリストご自身に対するように愛をもって寛大に数時間病者の看護をした者は、主の祈り、使徒信条、そしておとめマリアに対する祈りを唱え、すべての罪から離れようとする心を持ち、可能な時にただちに前述の条件を果たすことを条件に、全免償が与えられる。」

「病気、高齢、またその他の類似的理由のために上記の儀式に参加できない信者は、すべての罪から離れようとする心を持ち、可能な時にただちに通常の条件を果たす決意の下、上記期間の儀式、特に典礼儀式と教皇のメッセージがテレビとラジオを通して放送される時、これらに精神的に参加し、すべての病者のために熱心に祈り、自らの心身の苦しみを『病者の救い』聖母マリアを通して神に捧げることで、全免償が与えられる。」

B.部分免償 
「すべての信者は、上記の期間、痛悔の心を持ち、慈しみ深い神に向かって「信仰年」の精神の下、病者を助けるための敬虔な祈りを捧げるたびに、部分免償が与えられる。」

なお、この免償規定は今機会のみ有効とされる。








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