2012-12-19 19:55:38

「聖母マリアの信仰に学ぼう」クリスマスを待つ信者たちに、教皇一般謁見


雲ひとつなく晴れわたった19日、バチカンのパウロ6世ホールは、教皇一般謁見に訪れた世界各国の巡礼者でいっぱいになった。

教皇ベネディクト16世は、午前10時半、にこやかに会場に姿をお見せになり、謁見は始まった。

主のご降誕を間近に控えたこの日、教皇は、神の御子キリストの母となる準備をする、聖母マリアの固い信仰をテーマに話された。

教皇は、キリストの降誕を待つにあたり、信者たちも一人ひとりが聖母のような心構えをもって備えるよう勧め、次のように話された。

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「親愛なる兄弟姉妹の皆さん

信仰年のカテケーシスを続けながら、待降節も終わりに近づいた今日、主の降誕祭の準備として、キリストの御母、わたしたちの母でもある聖母マリアの信仰について考察しましょう。

お告げの際、大天使ガブリエルは聖母マリアに「喜びなさい」とのメッセージをもたらしました。この喜びの「理由」は、主が彼女と共におられるということでした。

この喜びは、まさしく神の民が長い間待ち続けた「メシア的喜び」そのものでした。この喜びは今、「シオンの娘」であるマリアにおいて完全に実現されるのです。

これはまた、聖母マリアの心を満たし、神のみ言葉への完全な従順に彼女を導いた、神の恵みの結果です。

聖母マリアの信仰は、太祖アブラハムの信仰と同じように、たとえ人間の理解を超える部分があったとしても、主の約束に完全に信頼するものでした。

聖母マリアもわたしたちと同じように、神の意志は人間にとって不可解であり、またその期待とは異なるということを、彼女自身の生活の中で、 特にカルワリオでの十字架の神秘の中で、実感したのです。

お告げの際、聖母マリアは、大天使ガブリエルのメッセージの意味を心の中で思いめぐらしていたと伝えられます。それはわたしたちにとっても大変意味深いことです。聖母マリアの模範は、信仰とは神なる主の意志に対する完全な従順であるのみならず、毎日の生活の中で絶えず主の意志を識別し、理解し、受け入れる努力が必要であることを思い出させてくれます。

この聖なる待降節、わたしたち一人ひとりが謙遜と信頼に満ちた信仰において、ますます成長することができるよう、聖母マリアが助けてくださいますように。その信仰は、わたしたちの心と世界に神の恵みを豊かに注ぐための扉を開いてくれるでしょう」。

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教皇はこのカテケーシスをまずイタリア語で行なわれ、続いてその要約を各国語で話された。

「主の祈り」を参加者一同とラテン語で歌われた教皇は、最後に祝福をもって今年最後の一般謁見を終えられた。








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