2012-10-12 19:19:35

公会議から50年、聖ペトロ広場にろうそく行列


カトリック教会が第2バチカン公会議の開幕から50年を記念すると共に、特別年「信仰年」をスタートさせた11日、夜バチカンの聖ペトロ広場に向けてろうそく行列が行われた。

この行列は、公会議開会日、1962年10月11日の夜に、大勢の信者たちがろうそくを手にしてバチカンの広場に集った出来事を思い起こすために、イタリアのカトリックアクションによって主催された。

50年前のこの夜、福者教皇ヨハネ23世は教皇宮殿の窓から人々に温かい言葉と祝福をおくられたことで知られる。

「信仰年」の始まったこの日の夕刻、ローマの若者たちをはじめ、小教区の信者、修道会員、神学生たちが、それぞれろうそくを掲げ、祈り歌いながら聖ペトロ広場に向かった。聖天使城からコンチリアツィオーネ通り、そしてバチカンまで光の列が長く続いた。

聖ペトロ広場に光が広がり、聖歌の合唱が上っていく中、教皇ベネディクト16世は宮殿の書斎の窓に姿をお見せになり、皆に言葉をかけられた。

「50年前のろうそく行列が行われた夜、わたしもこの広場にいました」と教皇は回想され、窓辺に立った「善い教皇さま」福者ヨハネ23世が話す詩的で心からあふれ出る優しい言葉に耳を傾けていたと当時を振り返られた。

教皇は公会議が始まった時の、人々の熱気と幸福、「教会の新しい春」「新しい聖霊降臨」への期待感などを思い出す一方、今日のわたしたちも幸せであるが、その喜びはある意味抑えた、謙遜なものではないだろうかと話された。

この50年間、わたしたちは原罪は存在することを知り、主の畑にも毒麦があり、ペトロの網にも悪い魚がかかるのを見たと教皇は述べ、教会という船が逆風や嵐の中を進んでいたこともあったとこの半世紀を見つめられた。

しかし、教皇は、「そこでわたしたちは主の存在を感じ、その愛と力を新しく体験することにもなった」と希望に目を向け、「聖霊の火、キリストの火、それは破壊的な火ではなく、静かで小さな火であるが、その愛と真理、光と温かさをもって今もわたしたちを変容させてくださる」と主への信頼を表された。

そして、「キリストは今日もわたしたちの間におられます。キリストの愛は消えることが無く、わたしたちは今日も幸福でいられるのです」と信者らを励まされた。

教皇はヨハネ23世の忘れがたい言葉を引用しながら、終わりにこのように挨拶された。「皆さんが家に帰ったら、子どもたちに接吻してあげてください。そしてそれはパーパ(教皇)からの接吻だと言ってください」。最後に教皇は皆に祝福を与えられた。








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