2012-07-26 17:41:30

「環境とエネルギー資源を守ろう」今年度「世界観光の日」に教皇庁のメッセージ


教皇庁移住移動者司牧評議会(議長:アントニオ・マリア・ヴェリヨ枢機卿)は、今年9月の「世界観光の日」に向けてメッセージを発表した。

世界観光機関(UNWTO)は毎年9月27日を「世界観光の日」と定めている。2012年のテーマは「観光とエネルギーの持続可能性:持続可能な発展の推進力」。このテーマは国連が採択した今年の「すべての人のための持続可能エネルギーの国際年」をふまえたもの。

教皇庁移住移動者司牧評議会のメッセージは、近年のめざましい観光の発展と旅行者の増加に触れつつ、これらの発展が良い効果をもたらす一方で、こうした現象が、エネルギー資源の無計画な消費や、汚染やゴミの発生によって、環境に深刻な影響を与える可能性があることを指摘している。

観光はあらゆる面で「持続可能性」を保つことが必要としながら、教皇庁移住移動者司牧評議会は、教会は「被造物に対して責任を持ち、その責任を公の場でも示さなければならない」という確信から、観光の発展を、特に「すべての発展は常に人類と共通善への奉仕であるべき」という倫理的指針と共に見守りたいとしている。

そして、環境エコロジーは、人類の総合的な発展を考えるという意味での「人間エコロジー」と切り離せないと同時に、神によって共に創造された人間と自然という観点からも両者の関係を分かつことはできないと強調している。

今日、環境問題に対応する新しい生活スタイルへの努力が見られる一方で、観光の場では、人々が休暇先での快適さを求めるあまり、環境への影響を考えずにこの努力を忘れてしまうことへの懸念を表明。自分たちの行動がどのような結果をもたらすのかを問う責任感と慎重さが必要と述べている。

メッセージは、観光にたずさわるすべての人々(企業・地元社会・政府・旅行者)に対し、持続可能な観光の形を実現できるよう自覚と努力を呼びかけている。








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