2012-07-24 18:47:14

「キリストに根差した生活を喜びをもって生きよう」教皇、世界の在俗奉献生活者に励まし


教皇ベネディクト16世は、23日、イタリアで開かれた「世界在俗会会議」の参加者にメッセージをおくられた。

この会議は、世界の在俗会の代表が集い、アッシジで23日から25日まで開催されている。

教皇は、バチカン国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿を通し、関係者に宛てられたメッセージで、「未来を見つめる眼差しと、主に固く結ばれた根」を育て、キリストに基づいた生活を喜びをもって生きるよう励まされた。

「歴史のはざまで神に耳を傾ける、在俗性と奉献の対話」という今会議のテーマは、世にあって、福音の勧めに従い、内面の自由と愛に溢れた心をもって生きるという、在俗の奉献生活者のあり方を強調するものであり、そこには、深い眼差しを持ち、歴史の中で良き証しを行なう人々の姿を見出すことができると、教皇は述べられた。

「世に留まりながら、そのすべての苦しみや望みを引き受け、人間的な眼差しを神の眼差しと重ねつつ生きる」在俗奉献者の召命は、神は人間の歴史を通してその救いの計画を表されるという認識のもとに、独自で特別な使命を持つようになったと教皇は指摘。

在俗の奉献生活者のアイデンティーは、「教会はけっして地上的野心によって動かされているのではない。教会の望むことはただ一つ、すなわち、真理を証明するために、裁くためではなく救うために、奉仕されるためではなく奉仕するために、この世に来られたキリストご自身の業を、弁護者である霊の導きのもとに続けることである」(現代世界憲章,3)という第2バチカン公会議の精神のもとに、この世における教会の使命の実現を助ける役割を担っていると記された。

教皇は、在俗奉献生活者が特に心にとめるべき点として、1.「神の愛との個人的で生き生きした出会いに対する答えとして、自らの生活を完全に捧げること」2.「祈り・みことば・聖体・観想・恵みに照らされた信仰の眼差しに培われた霊的生活」3.「年齢を問わない、常なる育成」の3点を挙げられた。

また、教皇は在俗奉献者に対し、「真理を求めるすべての人々と共に、共通善の道を築く努力をし、そのためには『一粒の麦』(ヨハネ12,24)の精神において、犠牲をも恐れない覚悟を持つこと」、

さらに、「新しいものを築く聖霊に信頼し、自らも創造的であるように。未来を見つめる眼差しを育て、主キリストに固く根差し、今日においても愛を知ることこそがすべての人の生活の基礎であると言えるように」、

そして、「愛をもって傷ついた世界と教会を抱擁するように。人間に対する神の愛の究極の表現、イエス・キリストに基づいた生活、すなわち、喜びに溢れ、赦し、受け入れる生活を生きるように」と、願われ、すべての関係者に祝福をおくられた。








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