2012-05-03 18:42:43

教皇、ローマのサクロ・クオーレ大学・医学部を訪問



教皇ベネディクト16世は、3日、ローマ市内のサクロ・クオーレ・カトリック大学を訪問された。

サクロ・クオーレ・カトリック大学は、北イタリアとローマを中心にキャンパスを持つ私立大学。経済・社会学者、福者ジュゼッペ・トニオーロ(1845-1918、2012.4.29に列福)の理念を受け継ぎ、アゴスティーノ・ジェメッリ神父(1878-1959)らを中心に、1921年、ミラノを本部として創立された。

医師でもあったジェメッリ神父は、カトリック大学が医学部を持つことを熱く望み、晩年までその準備に尽くした。そして、同神父の帰天から2年後、1961年にローマに医学部が創設された。医学科・外科から始まった同学部は、以後、薬科・歯科・看護学・医療生命科学など分野を拡充、さらに経済学部の医療経済科も併設され、医療を総合的に研究するキャンパスとなっている。

教皇の訪問は、同大の医学部創立50年を記念するもの。大学付属の総合病院「アゴスティーノ・ジェメッリ」前の広場は、大学の教授陣、医療関係者、学生、患者とその家族らでいっぱいになった。

関係者への挨拶で、科学と信仰の豊かな相互性を説かれた教皇は、すべての医療は常に愛に導かれたものであるべきと話し、愛が無くては科学はその高貴さを失い、愛だけが人類の追求を保証することができると強調された。

そして、苦しむ人々に奉仕することが、毎日の生活におけるキリストの御顔との出会いとなり、医学・医療に知性と心を捧げることが、神のいつくしみと、死に対する神の勝利のしるしとなるようにと、願われた。

教皇は集った患者たちにご自身の祈りと一致を約束され、苦しむキリストを映し出す病者たちが常に愛のこもった治療を受けることができるようにと願われた。








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