2012-04-30 18:57:12

世界召命祈願日:教皇、9人の司祭を叙階


教皇ベネディクト16世は、28日、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサを捧げられ、この中で司祭叙階式をとり行われた。

「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる」という言葉で始まる羊飼いと羊のたとえ(ヨハネ10,11-18)が朗読される復活節第4主日は、「良き羊飼いの主日」と呼ばれる。

また、毎年この日、カトリック教会の「世界召命祈願日」が記念され、司祭や修道者への神の招き(召命)に、多くの人が応えることができるよう教会全体で祈りが捧げられる。

教皇による司祭叙階式では、ローマ教区内の様々な神学院を出身とする9名が叙階された。国別の内訳は、イタリア人6名、ベトナム、コートジボアール、コロンビアから各1名。最近の一つの傾向として、すでに社会人として働いた経験の後、司祭の召命を受けた人たちの姿も目立った。

叙階の儀式に先立つ説教で、教皇は、司祭とはキリストの犠牲の神秘に特別な方法で組み入れられ、キリストとの個人的な一致を保ち、その救いの使命に参与する者として、イエスご自身の経験を生きるように呼ばれていると強調。

「十字架がより重い時は、あなたがたとあなたがたに託された人々にとって、より貴重な時である」ことを忘れないようにと、教皇は新司祭らを励まされた。

ミサに続く正午の祈りで教皇は、この日、司祭叙階式が行われた恵みを、神の教会への愛のしるしとして感謝しながら、これらの新しい神父たちがイエス・キリストと同化し、司祭・牧者としての使命を果たすことができるよう祈って欲しいと、信者たちを招かれた。

また、若者たちが心に語りかける神の声に注意深く耳を傾け、すべてを捨て神に従うようにとの招きに応えることができるようにと、皆の一致した祈りを願われた。

さらに、この日、ローマの城壁外の聖パウロ大聖堂でジュゼッペ・トニオーロ(イタリア1845-1918信徒)の、そしてフランスのクタンスでピエール・アドリアン・トゥルージュ(フランス1757-1793プレモントレ会・司祭・殉教者)の列福式がそれぞれ行われたことを教皇は紹介。

家庭における夫・父親として、また大学教授・青少年の教育者、経済・社会学者として生き、教皇レオ13世の回勅「レールム・ノヴァールム」の教えを実践、カトリック・アクションやサクロ・クオーレ・カトリック大学、教会の社会週間などを推進した福者トニオーロの教会への貢献を振り返ると共に、フランス革命下の教会への激しい弾圧・迫害の中、信仰と勇気をもってカトリック教会への忠実を貫き、司祭・修道者としての使命をまっとうした「真理の殉教者」としての福者トゥルージュ神父の生涯を思いこされた。








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