2012-04-10 18:47:09

教皇、カステルガンドルフォで正午の祈り、教会における女性の役割を強調


教皇ベネディクト16世は、カステルガンドルフォの離宮で9日、正午の祈りの集いを持たれた。

8日(日)、主の復活の大祝日をバチカンで祝われた教皇は、同日の夕方、ローマ郊外のカステルガンドルフォの離宮に移られた。

復活祭の翌日、「天使の月曜日」と呼ばれるこの日、イタリアをはじめヨーロッパの多くの国は休日となる。祈りの集いの行われた教皇離宮の中庭も、復活祭の休暇を利用して訪れた世界各地の巡礼者でいっぱいになった。

教皇は集いの説教で、この休日、人々は自然の中の散策を楽しんだり、遠くの親類をたずねて家族の団欒を大切にするが、それを行なう動機として、わたしたちの信仰の最も重要な神秘、イエスの復活が常に中心にあることを忘れないように述べられた。

「キリストが復活しなかったのなら、わたしたちの説教は無駄であるし、あなたがたの信仰も無駄です」(1コリント15,14)という聖パウロの言葉を引用した教皇は、主の復活の神秘を観想するために、4福音書中のキリストの復活の箇所を心を込めて読み返すよう招かれた。

イエスの復活の様子そのものは福音書に記されていないが、安息日の翌日の朝、婦人たちが墓を訪れ、墓が空になっていたところから記述は始まる。

教皇はマタイ福音書の記述に言及。婦人たちが墓を見に行くと、その時地震が起き、天使が大きな墓石をわきに転がし、その上に座った(マタイ28,2)こと、婦人たちが天使からイエスの復活を聞き、恐れつつも喜びにあふれて弟子たちのところに行く途中、イエスが彼女たちの前に立ち「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる」と言った(マタイ28,10)その場面を振り返った。

教皇は、すべての福音書の復活のイエスの出現の記述において、イエスの受難の際と同様、女性たちの存在が大きなスペースを占めていることを指摘。当時のイスラエルの社会では女性たちの証しは公的な価値を持たなかったが、彼女たちはキリスト共同体の生活の基礎となる主との特別な関係を生きたと述べ、いつの時代にも重要である教会における女性の役割を強調された。

イエスとの関係において最高の模範であるおとめマリアは、子イエスの過ぎ越しの体験を通して、教会の母、すなわち信者たちと共同体全体の母にもなったと話された教皇は、わたしたちも復活の主との生き生きとした出会いを体験することができるようにと聖母に祈られた。

そして、教皇は復活節中の聖母マリアへの祈り「レジナ・チェリ」を信者と共に唱えられた。








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