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2012-03-26 18:53:12
メキシコ訪問:レオンで教皇ミサ「キリスト者であることの喜びを」
教皇ベネディクト16世は、25日、メキシコ中部レオンでミサを捧げられた。
同国への司牧訪問3日目を迎えた教皇は、レオン市街から20キロ郊外にある独立200年記念公園にヘリコプターで向かわれた。
教皇を乗せたヘリコプターは、途中、標高2700メートルのクビレテ山頂にある「クリスト・レイ(王たるキリスト)像」の上を旋回した。
この像はブラジル・リオデジャネイロのコルコバードのキリスト像に次いで2番目に大きいもの。メキシコの地理上の中心点であるクビレテ山に立てられ、国内の主要な巡礼地の一つとなっている。両手を広げたキリスト像の足元には2天使が王冠といばらの冠をそれぞれキリストに向けて掲げている。
記念公園に到着された教皇は、メキシコ全土から駆けつけたおよそ60万人の信者の間を特別車「パパモービル」で巡回。教皇が信者の一人から手渡されたソンブレロをかぶると、会場は喜びに沸いた。
ミサ中の説教で教皇は、うわべだけの信仰への誘惑に打ち勝ち、キリスト者であることの真の喜びを取り戻すようにと、メキシコの信者らに呼びかけられた。
「王であるキリスト像が見下ろすこの地を訪れることを望んでいた福者ヨハネ・パウロ2世は、わたしのこの日の訪問を天国で喜んでいることでしょう」と教皇は述べ、前任教皇がメキシコに示した愛情を思い起こされた。
2007年ブラジルのアパレシーダで開催された第5回ラテンアメリカ・カリブ司教協議会総会で提言された「大陸ミッション」は、より刷新し活性化した方法での福音のメッセージの伝播を目標としていることに教皇は改めて言及。
現在、ラテンアメリカの各教区がこの目標のために努力していることを教皇は喜ばれ、すべての信者・教会共同体が表面的で習慣化した信仰に陥ったり、教えに反する生き方をすることなく、キリスト者として、教会の一員としての喜びを再び感じることができるようにと祈られた。
また、ミサの終わりに行われたアンジェラスの祈りで、教皇はメキシコとラテンアメリカのすべての信者をグアダルーペの聖母の保護に託された。
聖母マリアへの真の崇敬とは、常に私たちをイエスに近づけるものでなくてはならないと教皇は強調。
聖母への崇敬は、不毛な一時の感傷主義や、ただあいまいで漠然とした信心ではなく、真の信仰に人を導き、子として母マリアへの愛に動かされ、その愛徳を学び倣うものでなくてはならないと注意を促された。
そして、聖母を愛するとは、御子イエスに耳を傾けることであり、グアダルーペの聖母を崇敬するとは、すなわちマリアが受胎した御子の言葉に従って生きることである、と話された。
教皇はこの席で、移民生活のために互いに離れて暮らす家族、貧困・腐敗・家庭内暴力・麻薬売買・価値観の危機・犯罪などによって苦しむ多くの人々が、慰めと活力と希望を得ることができるように聖母マリアに祈られた。
また神の母の招きに応え、聖母と共に信仰と愛に留まり、すべての悪を克服し、より正義と連帯に満ちた社会を構築できるようにと願われた。
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