2012-01-27 18:32:16

キリスト教一致祈祷週間:教皇、聖パウロ大聖堂で夕べの祈り


「聖パウロの回心」を祝う25日、キリスト教一致祈祷週間は最終日を迎えた。教皇ベネディクト16世はローマの聖パウロ大聖堂(サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ)で、夕べの祈りをとり行われた。

キリスト教一致祈祷週間はキリスト教諸教会の間で毎年行なわれるもので、今年のテーマは「わたしたちは皆、主イエス・キリストの勝利によって変えられます」(一コリント15・51-58)。

祈祷週間を締めくくるこの集いには、ローマのキリスト教教会諸派の代表らが参加、一致の恵みを共に祈った。

教皇は説教の冒頭で、今年は第2バチカン公会議(1962-1965)の開幕から50年を記念することに言及。福者教皇ヨハネ23世がこの公会議の開催を予告したのは、1959年1月25日、まさにこの聖パウロ大聖堂においてのことであったと回想された。

ダマスコに向かう途上での聖パウロの回心を観想された教皇は、後に偉大な宣教者となるパウロに起きたこの神秘的な変化は、長い思索の結果でも、個人の努力の賜物でもなく、なによりも神の恵みの業のおかげであったと強調。

また、聖パウロの回心を理解する上で、彼に起きた変化は倫理や理論のレベルに留まらず、むしろ存在そのものの根本的な刷新、いわば再生とも言えるものであったと述べられた。

パウロの変化の基礎にあるものはイエス・キリストの死と復活であり、キリストに少しずつ同化していくその歩みであったと教皇は指摘。これによって彼は「生きているのはもはやわたしではなく、キリストがわたしの内に生きておられるのです」(ガラテヤ2,20)と言うまでになったと振り返られた。

私たちもまたキリストに似た者に変容されるよう信頼を持って祈ると共に、そのためにもキリストの「すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17,21)という祈りを自分たちのものとしていく必要があると教皇は訴えられた。

キリスト者は、現在の分裂の痛ましい状況を体験しながらも、キリストの勝利とは、私たちの神と人々との完全な一致を妨げるすべてのものを克服させることと信じ、未来を希望を持って見つめていかなければならないと教皇は説かれた。











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