2012-01-03 17:38:07

2012年度世界病者の日:教皇メッセージ、信仰といやしの秘跡の重要性説く


今年2月11日に記念されるカトリック教会の「世界病者の日」に向けた、教皇ベネディクト16世のメッセージが発表された。

カトリック教会は、毎年ルルドの聖母を記念する2月11日を「世界病者の日」とし、病者がふさわしい援助を受けられるよう、また、人々が自らの苦しみの意味を受けとめるための精神的助けを得られるよう、カトリック医療機関をはじめ、社会一般に訴える機会としている。

「世界病者の日」は、前教皇・福者ヨハネ・パウロ2世が、1993年にこの記念日を設定して以来、今年で20回目を迎えることになった。

今回のテーマは、「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った」(ルカ17,19)。

前書きおよび5章の本文からなるメッセージの中で、教皇は、「いやしの秘跡」と呼ばれる2つの秘跡、すなわち「ゆるしの秘跡」と「病者の塗油」の重要性を強調されている。

教皇はルカ書にある、イエスが10人の重い皮膚病患者をいやした箇所を観想。このエピソードは、イエスに近づく大きな苦しみや病にある人々にとって、信仰がいかに大切であるかを意識させるものと説いている。

イエスとの出会いは真に「信じる者はひとりぼっちではない」ことを体験させるのであり、実際、神は私たちを苦しみの中に捨て置かず、私たちのそばにおられ、心の底からのいやしを望まれていると教皇は記している。

すべての秘跡は神ご自身が私たちのそばにおられることを無償の形で示すものと教皇は述べつつ、特に、身体の健康と、苦しむ魂の刷新、という双方のいやしを満たす上で、「ゆるしの秘跡」と「病者の塗油」の大切さを改めて示している。

今年10月11日より開幕する「信仰の年」を機会に信仰の持つ力と素晴らしさを再発見して欲しいと教皇は希望しながら、病者や苦しみの中にある人々が信仰の中に確かな錨(いかり)を下ろすことができるようにと祈られている。








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