2011-12-24 14:33:03

バチカンの降誕祭:教皇による深夜ミサとウルビ・エト・オルビ


24日、バチカンの聖ペトロ大聖堂と広場は、2011年の主の降誕祭の深夜ミサを待つばかりとなっている。

この日のローマは朝から曇り空が広がり、午後からは雨も降り出したが、聖ペトロ広場のモミノキとプレゼピオ(イエスの降誕の場面を再現した馬小屋の模型)のまわりには、親子連れの市民や巡礼者らが絶えない。

今年のモミノキはウクライナから寄贈されたもので、高さは30メートル以上、重さは5トン。クリスマスの伝統的な装飾を施され、堂々とそびえるこのモミノキは、聖ペトロ広場にクリスマス独特の明るい雰囲気をかもし出している。バチカンのモミノキは毎年のように、降誕祭の期間終了後、おもちゃなどに加工され、児童施設等に贈られる。

バチカンのクリスマスのもうひとつの風物詩、大型プレゼピオは、毎年、市国職員によって趣向を凝らしたものが製作される。1982年、前教皇ヨハネ・パウロ2世の命によって始められたバチカンのプレゼピオ設置も、今年で30回目を迎えることになった。今回のプレゼピオ作りは、イエス・キリストの誕生した時代と環境に思いをはせると共に、救いの歴史に聖母マリアが果たした役割を観想させるものとなっている。

この日の夕方、バチカン市国行政庁関係者によってプレゼピオの除幕式が行われる。除幕式では行政庁官ジュゼッペ・ベルテッロ大司教の挨拶にはじまり、聖書朗読、聖ペトロ大聖堂首席司祭アンジェロ・コマストリ枢機卿による黙想、信徒の祈りなどが行われるほか、関係者のコーラスやバチカン警察隊のブラスバンドによる演奏も行われる。

この除幕式の終わりに、教皇ベネディクト16世はバチカン宮殿の書斎の窓辺に平和の灯をともされる。

続いてこの夜22時から、主の降誕を祝う深夜ミサが、教皇の司式により、バチカンの聖ペトロ大聖堂で荘厳にとり行われる。

そして、主の降誕の大祝日を迎えた25日の正午、教皇は聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーより、クリスマスのメッセージと、ローマと世界に向けての祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられる。








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