2011-11-28 18:44:02

「気候変動に対し責任と連帯ある回答を求めよう」教皇、国連会議にアピール


教皇ベネディクト16世は、バチカンで27日、日曜正午の祈りを信者と共に唱えられた。

降誕祭を準備する待降節に入ると共に新しい典礼年が開始したこの日、教皇は神を「目覚めて待つ」ことの大切さを説かれた。

待降節は、キリストの再臨を目覚めて待ち、神の栄光の座から私たちと同じ人間となられるために降誕されたその最初の訪れを思いおこす素晴らしい機会であると話された。

この日のミサで朗読されたマルコ福音書の一節は、「目を覚ましていなさい」(マルコ13,37)というイエスの呼びかけがテーマになっている。

教皇は、目を覚ましているようにとのイエスの言葉は、彼の弟子たちだけでなく、すべての人に向けられたものであり、私たちの人生を地上の観点のみから考えることなく、地から生え、空に向かって伸びる植物のように、さらにそれを超えた先に思いをはせるよう招いていると述べた。

そして、自由と責任を持った人間は、それぞれがどのように生きたか、各自の才能をどのように活かしたか、それを自分のためだけに使ったのか、兄弟姉妹の善のために使ったのかを、振り返り結論を出さなければならない日が来るだろうと話された。

現代社会では神が存在せず、人間が主人であり、すべての作り手、監督であるかのように考えられているが、世界の真の主人は人間ではなく、神であると教皇は強調。

毎年めぐってくる降誕節に、私たちの人生が正しい方向、すなわち神の御顔の方向を見出すべきことを思い出し、また神は主人の顔でなく、父、友人の顔を持っている方であることを知るようにと呼びかけられた。

教皇はこの席で、地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)が翌28日より南アフリカ・ダーバンで始まることに言及。地球温暖化という、この複雑で懸念される現象に対し、貧しい人々や未来の世代を考慮しつつ、すべての国が責任と信頼性、連帯の精神に満ちた回答を見出すことができるようにと願われた。








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