2011-10-27 18:57:56

「世界平和のための省察・対話・祈りの日」教皇、アッシジで諸宗教代表者らと


中部イタリアのアッシジで、27日、「世界平和のための省察・対話・祈りの日」が開催された。

「真理の巡礼者、平和の巡礼者」をテーマとしたこの集会は、前教皇・福者ヨハネ・パウロ2世が、1986年10月27日、初めてアッシジに諸宗教の代表者らを招き平和のための祈祷集会を開いてから、25周年を記念するものとなった。

この朝、教皇ベネディクト16世は、世界から諸宗教を代表して集った300人の参加者と共にバチカン市国内の駅から列車でアッシジに向かった。

参加者らは到着したアッシジで市民や巡礼者たちの温かい歓迎を受けた。

まず、聖フランシスコが最初の共同体生活を始めた場所であると同時に、帰天した場所である「ポルツィウンクラ」礼拝堂を納めたサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂で、「世界平和のための省察・対話・祈りの集い」が行われた。

教皇は挨拶で、ヨハネ・パウロ2世がアッシジでの集会を初めて開催した25年前、壁によって象徴的に世界が二つのブロックに分裂していた当時の状況を思い起こされ、この壁の崩壊は暴力の武器庫よりも強く自由を求めた人々の願いの結果であったと述べられた。

しかし、今日この自由という大きな善が新しい脅威さらされていることを教皇は指摘。自由の世界は指針を失い、自由が暴力の自由であるかのように曲解されることも少なくなく、不和はテロリズムに代表されるような恐ろしい様相を帯びていると述べ、新しい平和への挑戦の必要性を説かれた。

教皇は、宗教は決して暴力の動機であってはならず、信仰と諸宗教間対話は平和の基礎でなくてはならないと強調された。

また、教皇は過去の歴史の中でキリスト教信仰の名のもとに暴力が行われた過ちを「恥ずべきこと」として認めながら、これは明らかに信仰の名の悪用であり、キリスト教の真の性格とは相容れないものであったと述べた。

そして、教皇はキリスト教信仰が世界における神の平和の道具となることを願われた。

午後からは、アッシジの丘の上にある聖フランシスコ大聖堂に会場を移し、集会の後半が行われた。

参加者らは大聖堂に入り、アッシジの聖者、平和の使徒、聖フランシスコの墓前で祈りの時を持った。

そして、大聖堂の庭で、教皇と諸宗教代表者らによって、世界の平和を願い、共に平和構築に取り組む意志を新たにする祈りが行われた。








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