2011-10-17 13:42:16

来年10月より「信仰の特別年」開催を発表、教皇、新しい福音宣教のためのミサで


教皇ベネディクト16世は、バチカンで16日、新しい福音宣教のためのミサを捧げられた。

ミサの中で教皇は、いのちを与える福音の素晴らしさを世界に伝える、新しい福音宣教への力を汲み取るために、2012年10月から翌年11月まで、「信仰の特別年」を開催することを宣言された。

このミサは、来年10月バチカンで開催の「キリスト教信仰を伝えるための新しい福音宣教」をテーマとしたシノドス(世界代表司教会議)を1年後に控え、その精神的準備として行われたもの。

教皇は教会の福音宣教を活性化させるために、これまで多くのイニシチアブをとられてきた。

昨年の6月28日、教皇はローマの聖パウロ大聖堂で行われた使徒聖ペトロ・聖パウロの大祝日の夕べの祈りの席で、教会の本質としての「宣教的召命」をテーマに説教を行われ、現代の様々な状況に対応した福音宣教の必要を強調。この中で、特に古くからキリスト教が伝えられたにも関わらず、今日の世俗化の蔓延に伴い神の意味を喪失しつつある国々に刷新された福音宣教を活発化させるため、教皇庁内に新しい組織を創設する旨を発表された。

そして、教皇は同年10月、自発教令「ウビクムクエ・エト・センペル」を発布。これによって、キリスト教の伝統国・地域における現代の信仰の危機に応え、新たな福音宣教を推進することを目的とした教皇庁新福音化推進評議会(議長:サルヴァトーレ・フィジケッラ大司教)が正式に発足した。

さらに教皇は、同年同月の中東シノドスの閉会時に、「新しい福音宣教」をテーマに、次回シノドス(世界代表司教会議・第13回通常総会)を2012年10月7日から28日まで開催することを予告された。

こうした中、来年のシノドスに向けた準備の一環として、新しい福音宣教を考える、司牧現場に携わる人々の会議が、15・16日、バチカンで開かれていた。

会議最終日に行われたこのミサの説教で教皇は、教会の宣教には「歴史の神学的意味」を理解すること、すなわち、時を読み取る力が必要と指摘。

この歴史の神学的理解は、特に新しい福音宣教において重要な側面を持つと教皇は述べ、なぜなら、全体主義に覆われた暗い前世紀を体験した後、今日の人々は世界全体を見つめる上で真に自由で平和的な眼差しを必要としているからであると話された。

また、教皇は、教会の使命の本質とは、キリストの使命と同様、「神について話すこと」であると明示。すべての人、特に自らのアイデンティティーを失ってしまったキリスト者たちに、神の主権、すなわち、私たちの人生をはじめ、神に帰属するすべてのものに及ぶ神の権利を思い出させることが大切と説かれた。

そして、教皇は、教会全体の宣教に新たな活力を与え、人々を砂漠から連れ出し、いのちの場所へ、キリストとの友情へと導くために、「信仰の特別年」を開催したいと宣言。

第2バチカン公会議開幕から50周年を迎える2012年10月11日から、2013年11月24日の「王であるキリスト」の大祝日まで、この特別年を開催するものとし、その内容は追って使徒的書簡を通して説明したいと告げられた。








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