2011-09-29 18:21:10

ドイツ司牧訪問を報告、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで28日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中、教皇は先日行われたドイツ司牧訪問を振り返る講話を行われた。

今月22日から25日まで、教皇はご自分の祖国ドイツを訪問、ベルリン、エアフルト、アイクスフェルト、フライブルクで公式行事を持たれた。

教皇は最初の訪問先、首都ベルリンでのクリスティアン・ヴルフ大統領との会見を思い起こされたほか、歴史上初めてのドイツ連邦議会における講演では、法治国家の基盤として、すべての法の基準となるべき自然法を、善悪の判断を助ける創造主の表現として示したと話された。

またベルリンでユダヤ教共同体の代表者らと交流し同国のカトリック教会とユダヤ教との対話の実りを確認したこと、同様にイスラム代表者らと人類の平和的発展のため宗教の自由の重要性について話し合ったことを報告。

さらにベルリンのオリンピック競技場でのミサでは、イエスの「ぶどうの木のたとえ」を観想し、キリストというぶどうの木につながっていることの大切さを説いたと述べられた。

次に訪問したチューリンゲン州エアフルトについて、同州が特にプロテスタント改革の地であり、エアフルトはマルティン・ルターが聖アウグスチノ修道会に入会し、司祭に叙階された場所であることを教皇は紹介。まさにこの地でドイツ福音主義教会の代表らと対話と祈りによるエキュメニカルな交流を持ったことに喜びを表された。

教皇はこのエキュメニカルな出会いで、イエス・キリストにおける同じ信仰を今日の世界に共に証しすることの重要性を改めて認識し、キリストだけが私たちに与えることのできるすべての弟子たちの一致の恵みを神に祈ったと話された。

アイクスフェルトは、激動の歴史の中で常にカトリック信仰を守り続けた小さな地方で、同地のエッツェルスバッハ巡礼聖堂で多くの巡礼者と夕べの祈りを唱えたことはとても感動的であったと回想。

エアフルトの大聖堂広場でのミサでは、チューリンゲン地方の保護者である聖エリザベト、聖ボニファチオ、聖キリアンらを輝ける模範として示し、信者たちに現代の聖人となり、キリストを証しし、より良い社会の構築に貢献して欲しいと招いたと、教皇は振り返った。

最後の訪問地、フライブルクはフランスやスイスとも国境を接した地方であるが、この地でドイツはもとより近隣国の信者たちの温かい歓迎を受けたと教皇は述べ、特に若者たちとの前夜の祈りの集いでは、「あなたがたは世の光である」というイエスの言葉を示しながら、世界に神の愛の火をもたらすよう彼らを招いたと話された。

そして、訪問最終日の日曜日にフライブルクの空港で行われたミサでは、教会生活の中でボランティアや協力者として活躍する人々の貴重な奉仕に感謝し、普遍の教会に様々な支援をしているドイツの教会を励ましたと、教皇は述べられた。

教皇はこのたびの訪問は、祖国ドイツの信者の信仰・希望・愛を強め、カトリック信者である喜びを分かち合う機会であったと共に、すべてのドイツ国民に「神のいるところに未来がある」というメッセージを通して、未来への信頼を呼びかける旅であったと、4日間の滞在報告をまとめられた。








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