2011-07-27 14:33:03

バチカンとマレーシア間に外交関係樹立



教皇庁とマレーシアは、相互の友好関係推進のため外交関係を樹立、双方に大使館を設置することに正式合意した。

マレーシアは、教皇庁と外交関係を締結した179番目の国となった。

カトリック教会のマレーシアにおける歴史は、最初のポルトガル人宣教師らがマラッカに到着した1511年に遡る。その後、1545年には聖フランシスコ・ザビエルがマラッカの地を踏んでいる。

教皇庁は1969年にラオス=マレーシア=シンガポール使節を設立。1998年には駐マレーシア使節を設立し、今日の外交関係樹立に至った。

2国間の要人交流としては、2002年6月、マハティール・ビン・モハマド首相がバチカンを訪問、同国の首相として初めてローマ教皇(当時ヨハネ・パウロ2世)と会見している。2005年、マレーシア政府はヨハネ・パウロ2世の葬儀と、ベネディクト16世の着座式に特別使節を派遣した。同年6月、バチカンのジョヴァンニ・ラヨロ外務局長が、クアラルンプール大司教区設立50周年のため、マレーシアを訪問。今年7月18日にはナジブ・ビン・アブドゥル・ラザク首相がカステルガンドルフォを訪問し、教皇と会見している。

マレーシアの人口は、およそ2,840万人。人口に対する各宗教の割合は、国教であるイスラム教が60.4%と多数を占め、仏教19.2%、キリスト教9.1%(このうちカトリックは約3%)、ヒンズー教6.3%などが続く。

現在、マレーシアのカトリック教会は、クアラルンプール=クチンとコタ・キナバルの2つの大司教区を中心に計9つの教区からなる。司教11人、司祭393人、修道士123人、修道女759人、神学生270人、信徒数850.720人。社会においては、それぞれの宗教・文化のアイデンティティーを尊重しつつ、特に教育、福祉分野での活動、貧しい人々や移民労働者への支援を通して奉仕している。また、諸宗教対話を通して、社会の調和と和解の推進にも努めている。








All the contents on this site are copyrighted ©.