2011-06-19 18:15:44

三位一体の神秘と愛を観想する、教皇、サン・マリノでミサ


教皇ベネディクト16世は、19日午前、訪問先のサン・マリノでミサを捧げられた。

この日、サン・マリノ=モンテフェルトロ教区を司牧訪問された教皇は、まずサン・マリノ共和国を訪れた。

サン・マリノは、イタリア半島中に位置する独立国で、世界に現在ある共和国の中で最も古い。その起源は、3世紀後半、ダルマチア(現クロアチア)から2人の石工、聖マリノ、聖レオーネ(聖レオ)が、ディオクレティアヌス帝の迫害を逃れてリミニに渡り、そこからさらにティターノ山に移り住んだことに遡る。聖マリノと聖レオーネは、リミニ司教ガウデンツィオによってそれぞれ助祭と司祭に叙階され、この地方にキリスト教共同体を育て、福音を広めた。

教皇が訪れたこの朝、サン・マリノの各教会は喜びの鐘を一斉に響かせて歓迎を表した。セラヴァッレ競技場で行われたミサには、同教区や周辺地域からおよそ2万2千人が集った。

典礼暦はこの日、三位一体を記念したが、教皇はミサの説教で、父と子と聖霊が一体であるという至上の神秘と共に、そこに現存する愛を観想するよう招かれた。

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」(ヨハネ3,16)という、この日の福音朗読箇所を教皇は引用。

人間の罪にもかかわらず、その救いのために最も大切な御子まで差し出す御父の愛、父から来る愛に応えて御子が十字架上で命を捧げることで憐れみ深い神の愛は頂点に達したと教皇は述べ、父と子の相互の愛の実りとしての聖霊の賜物を受ける人間は、神の愛によって変容され生かされ続ける、と、三位一体を形作る偉大な愛を示された。

また、聖マリノと聖レオーネから始まるこの地方の教会の歴史と平行して、イエス・キリストにおける信仰を基礎とした新しい価値、文化、文明が同地に花開いていった過程を振りられた教皇は、貴重な道徳価値が世俗化や享楽主義に置き換えられていく現代、キリスト者の使命はこの豊かな精神遺産を守り育て、その信仰と証しをもって、よりよい社会の構築に貢献していくことであると呼びかけられた。








All the contents on this site are copyrighted ©.